医師インタビュー企画 Vol.19 髙橋昭彦
わたしが大切にしたいのは、ソーシャル・インクルージョンという考え方です。それは貧困や障がいといった境遇にある人たちを排除するではなく、彼らと助け合う方法を追求すること。わたしが診療にとどまらずに地域活動にも力を入れるのは、一人の人間として、この考えを実現したいからです。

排除ではなく、助け合う方法を考えたい

地道な活動が実を結びつつあり、小児在宅医療の必要性も徐々に認知され始めてきた。世間の風当たりも変わってきて、「うりずん」の子どもたちが近所を散歩していると、気兼ねなくあいさつをしてくれる地元住民も増えてきたという。不安の末に今日を迎えられたことを喜びつつも、髙橋の挑戦は今も終わっていない。

「生まれながらにして持った境遇や考え方に限らず、子どもからお年寄りまで、みんなが自分らしく暮らせる世の中をつくりたい。クリニックを開業したときに描いたビジョンは今も変わりません。

わたしが大切にしたいのは、ソーシャル・インクルージョンという考え方です。それは貧困や障がいといった境遇にある人たちを排除するのではなく、彼らと助け合う方法を追求すること。わたしが診療にとどまらずに地域活動にも力を入れるのは、一人の人間として、この考えを実現したいからです。そのためには医療業界の外にも目を向けて、手を取り合っていくことが大切だと思っています。地域の一員として人に直接お会いしたり、お礼状を書いたり、『ありがとう』の気持ちを伝えたり。丁寧な仕事を積み上げて、より多くの方とこのビジョンを実現させる社会をつくりたいと思います」

生まれ故郷ではない栃木県で活動ができているのも、自身の思いを発信し、共感者との縁を丁寧につないできたからこそ。「『医師らしくないね』と言われるのが1番の褒め言葉だと思っているので、先生ではなく髙橋さんと呼んでもらえるよう、これからもこの地域でがんばっていきます」――取材終盤、栃木県宇都宮市に根を張る現代の“赤ひげ”は、そう言って笑った。

【プロフィール】

1961年 滋賀県長浜市生まれ
1985年 自治医科大学卒業
1985年~大津赤十字病院、郡立高島病院、朽木村国保診療所(いずれも滋賀県)
1995年 沼尾病院(宇都宮市)在宅医療部長
2001年 滋賀県内の介護老人保健施設と身体障害者療護施設に勤務
2002年 ひばりクリニック開業(宇都宮市内)
2006年 重症障害児の日中預かり施設「うりずん」を開所
2012年 特定非営利活動法人うりずん設立
2014年 第10回ヘルシー・ソサエティ賞 受賞
2016年 現在地にひばりクリニック新築移転、病児保育かいつぶり併設
2016年 日本医師会 第4回赤ひげ大賞 受賞
2017年現在
・認定特定非営利活動法人うりずん 理事長
 (重い障がいを持ち、医療に依存する子どもとその家族を支援するNPO法人)
・特定非営利活動法人だいじょうぶ 理事
 (虐待を受けている子を支援)
・特定非営利活動法人障がい者福祉推進ネットちえのわ 理事
 (障がいを持つ子どもと親・支援者の集まり)
・在宅ケアネットワーク・栃木 世話人
・在宅緩和ケアとちぎ 副代表
・サンクスVクラブ 代表 (とちぎボランティアネットワークの応援団)

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