実録・医師の不動産投資 「空室リスク」にどう向き合う? -知らなきゃ損?!Dr大見の資産形成塾(6)

大見貴秀(おおみ・たかひで)

仮に不動産投資を始めたとき、短期的に最もストレスになるのが「空室リスク」だと思います。空室に入居者がなかなか入らない、繁忙期(特に4月や9月)を過ぎてから大量に退去者が出てしまった、そもそも今後人口が少なくなる日本で不動産投資を行ってもよいのかーーなどの悩みは、不動産物件を運営していくにあたって、空室リスクの悩みは常に付きまといます。不動産物件の運営をするにあたって、空室リスクとはどのように付き合っていけばよいのでしょうか?

ローン返済に影響も…不動産オーナーを悩ます空室率の問題

当然ですが、空室が発生すると物件の収益が低下します。ひと月10万円の部屋が10室あるマンションを運営しているとすると、満室の場合は月々の不動産収入は100万円。しかし空部屋が3室出てしまうと、月々の不動産収入は70万円となってしまいます。年間で考えると満室ならば1200万円の不動産収入があったところ、3部屋の空室が続くと840万円まで下がってしまう計算です。

多少空室率が上がり、不動産収入が減少したとしても、不動産物件をすべて自己資金で購入しているのであれば、大きな問題はありません。しかし融資を受けている場合、月々の元本と利息を返済する必要があり、空室率が高まって月々の返済に追いつかなくなったら、勤務先の給与や貯蓄を切り崩す必要が出てきます。こうした事態を防ぐため、不動産物件を運営するにあたって、可能な限り空室率を低くすることは重要です。

「家余り時代」に医師が行うべき不動産投資

このように、不動産投資をする上で無視できない空室リスクの問題。少子高齢化社会に伴い徐々に人口が減っている日本においては、今後さらに悪化するという見方もあります。総務省によると、2017年4月時点の日本の総人口は1億2693万人と、6年連続で減少。その一方で、マンションの供給量自体は増えているとされており、まさに日本は「家余り」の状態。今後も空室率は全国的に増加していきそうです。

しかしわたしは個人的に、人口の減少が不動産投資をしない理由には直結しないと考えています。人口が減少するにつれ起きるのは、「全国での平均的な空室率の上昇」ではなく、「都市部への人口の一極集中による地方の空室率の上昇」だと考えているためです。日本の人口が減少しているからと言って、必ずしも東京や大阪、札幌、福岡などの大都市圏の空室率が下がるとは限りません。こうした考えで今のところ、わたしは都市部で不動産投資を行っているため、人口減少による不動産投資のリスクの高まりはそこまで心配していません。

たしかに地方物件は利回り(収益率のようなもの)も高く、月々の不動産収入はよくなり、魅力的です。しかしそれも満室を維持できればこそ。不動産投資の空室リスクを可能な限り避けるためには、やはり都市部で物件を選定することが重要、というのがわたしのスタンスです。

空室リスクへの対応がし易いのも医師ならでは

ちなみにこのほかにも、オーナーの立場からできる空室リスクへの対策はあります。たとえば、入居者をなるべく早く決める、長く住んでもらうための努力をする、入居者の募集に強い管理会社を選ぶことも大切でしょうし、募集のための広告費をきちんと使う、印象がよいリフォームを行うことも対策になりえます。重ねて強調する形になってしまいますが、医師が不動産投資と相性がよい理由はここにもあります。医師は本業で収入が高いため、必ずしも不動産収入として得たお金をストックしておく必要がありません。本業の収入だけで生活の基盤が整えられるのであれば、不動産運用の一環として潤沢に広告費に使用したり、リノベーションを行ったりすることもできる。これらは経費になるため、不動産所得として赤字が出たとしても、給与所得との損益通算である程度は還付されます。

医師としての本業があり、生活の基盤がしっかりとしている限り、空室リスクはそこまで怖いものではありません。もし不動産投資を行うならば、投資する地域をしっかりと選定して、空室率を下げる努力をしっかりとするようにしましょう。

【著者プロフィール】
大見貴秀(おおみ・たかひで)
フリーランスの麻酔科医。常勤医からフリーランス医になった時の税制の違いに驚き、日本の税制について幅広く勉強する。フリーランスの麻酔科医として就業する傍ら、資産形成を目的として様々な事業展開を行っている。医師としての活動のほか、不動産賃貸業、茶葉通販業、法人の代表取締役として活動中。フリーランスの税制、医師や高所得者の節税、医師の資産形成などの情報発信を行っている。

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