医局所属のキャリアパスから考える、将来的なメリット・デメリット

医師のキャリアパスは人それぞれ。大学卒業後に民間病院へ進むか、大学医局に所属するかによって、その後のキャリアパスに与える影響が少なからずあると言えます。今回は、大学医局に所属するメリット、デメリットについて解説します。

【目次】

医局の強みは、教育環境

大学医局に所属するメリットは大きく3つあります。

1つ目は、卒後◯年目で病棟業務をする、若手医師の指導を行う、というように、キャリアパスがある程度決まっていること。民間病院は自主性が求められる側面がありますが、大学医局は年次で求められることが明確です。それを着実にこなしていくことで、医師として必要な知識やスキルが自ずと身に付き、一定水準の医師を目指すことができます。

2つ目は、専門科目の知識や経験を深められること。大学病院は、3次救急医療、先進医療を担う位置付けであるため、民間病院には集まらない専門性の高い症例に多く触れることができます。また、教育機関でもあることから、論文、研究、留学といった学術的な取り組みのバックアップ体制が万全です。特に、海外留学や海外で論文発表を希望する場合、大学病院が持つコネクションは大きな強みになることも。一方、大学医局は教授によって大きく方針が異なるため、自分自身の方向性と合わない場合は、医局退局を視野に入れることも選択肢の1つと言えそうです。

3つ目は、治療に専念しやすい環境であること。若手医師やコメディカルが多いため、タスクシフト、細かいところのサポートが叶いやすい側面があります。医療設備も揃っていることも、医療提供しやすい要素の1つになっています。

働き方、将来が限定的になる可能性も

このように、大学医局に所属するメリットは多くあります。一方、注意したいポイントとしては、QOLを優先した働き方を叶えにくいこと。そして、医局を出た場合の勤務先が限定的であることです。

そもそも大学病院は、病院機能の特性上、「最後の砦」とも言えるポジション。重症患者さんや救急搬送が多いことから、昼夜問わず忙しいうえ、臨機応変な対応が求められます。そのため、仕事優先にならざるを得ないことをあらかじめ認識しておいた方がよいでしょう。
大学病院では、他院では診られない専門性の高い症例が中心。医局を出た場合、狭く深く診るよりも、広く診ることを求められるケースが多くあります。医局退局、定年退職後を見据えて、医局在籍中に最低限のCommon Diseaseを診る力を身に付けるなど、大学病院以外でも対応できるスキルを磨いておくとよいでしょう。

これまでのキャリアを無駄にしないために

そもそも、大学医局の医師にはどのようなタイプがいるのでしょうか。医師紹介会社のコンサルタントいわく、大学医局の医師は大きく3つに分類できるそうです。

  1. 教授を目指している医師
  2. 医局に在籍する期間をあらかじめ決めている医師
  3. 上記のいずれでもない医師

コンサルタントが懸念するのは、3に該当する医師。専門特化したキャリアを積み重ねた後に医局退局をしたものの、これまでの経験が活かせる医療機関が見つからず、キャリアを無駄にしてしまうケースが少なくないと指摘します。このような事態を防ぐためにも、医局を離れることを想定したキャリアの選択肢を用意していくと安心です。

大学医局に残るか離れるかは、今後のキャリアを大きく左右するため、一朝一夕には決められません。前述したように、大学医局はある程度のキャリアパスを示してくれます。しかし、一定のところまで到達した後にどうしたいか、思い描くキャリアが実現できそうかを考えたときに、医局所属がマイナスになってしまうのであれば方向転換が必要です。その時に選択肢がない状態に陥らないためにも、計画性のあるキャリアプランを立てておくとよいでしょう。


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