帯広厚生病院で学べる“日本最大スケール”の地域医療

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帯広厚生病院で学べる“日本最大スケール”の地域医療

 雄大な自然が広がる北海道帯広市。岐阜県の面積(全国7位)に相当し、日本最大の医療圏でもあるこの地は、日高山脈や大雪山系に囲まれ、かつては住民が他の地域に移動しづらかったこともあり、古くから「当地域で医療を完結すること」が使命となっています。

 そのような十勝医療圏で唯一、1次~3次救急に対応している研修病院が帯広厚生病院(748床)です。豊富な症例と実践経験を求め、毎年十数人が門戸を叩く、日本最大のスケールで学べる初期研修の魅力に迫ります。

日本最大の医療圏を支える研修病院の日常

 JR帯広駅から徒歩10分、鉄道やバスへのアクセスも良く、帯広市内では比較的、ほかの大都市へ移動しやすい同院。

 一方で、1万平方キロメートルにおよぶ日本最大の十勝医療圏(2位の釧路医療圏の1.8倍)で唯一、1次~3次の断らない救急を実践する同院には、ときに1時間半かけて搬送されてくる患者も。

 そのファーストタッチを研修医が1日20件ほどを担い、臨床研修センター長から一例一例フィードバックを受けながら研さんしています。平田歩先生(初期1年目)は全科がそろい、入院機能も充実し、救急対応した患者の転帰が追える同院を研修先として選んだそうです。

 「各領域でまんべんなく患者さんがいらっしゃるので、バランス良く経験を積めています。将来の専門を決めるために幅広い経験をしたい方や、後期研修に移る前に地域でジェネラリストとしての腕を磨きたいという方に良い環境ではないでしょうか」(平田先生)

 札幌や砂川、函館などの研修病院と比較検討されることも多い同院ですが、見学してみて、「地域における存在感を実感した」「さまざまなCommon Diseaseにふれられそう」と、同院ならではの魅力に惹かれる医学生は多いそうです。北海道出身の佐々木明洋先生(初期2年目)は、入職の決め手を次のように語ります。

 「研修病院探しの軸は大きく、高度救命救急センターがあること、幅広い症例が集まる総合病院であることの2点としました。

 当院は医療圏内で唯一3次救急に対応し、全科そろっているため、自然と症例が多くなりますし、各科が“最後の砦”としての使命感を持っています。都会生活は札幌に軍配が上がるかもしれませんが、駅にも近く、基本的な暮らしには不自由しないので、総合的に判断して決めました。

 幅広い症例に携わり、地域を支えているあらゆる診療科の医師の思いに触れられたことは、大きな財産になったと思います」

平田歩先生(初期1年目)

平田歩先生(初期1年目)

佐々木明洋先生(初期2年目)

佐々木明洋先生(初期2年目)

地域医療を学び倒す2年間

 地政学的特徴に加え、特筆すべきは指導体制。「同院にやってくる救急外来に一通り対応できれば、どこへ行っても通用するプライマリケア能力が養われるはず」現場の指導医はそんな思いを込めて、余すところなく指導に当たっているそうです。

 「初期研修医には、全科のプライマリ疾患に一通り対応できるようになってほしい。

 ローテートしていない科目のプライマリケア疾患への理解も深めて欲しいと考えているので、全科の指導医が代わる代わる週1回、『救急のツボ』をレクチャーしています。研修医には幅広い経験を積んで、将来専門としない科目での臨床スキルや、医師の思いを吸収して欲しいですね」

 鈴木祐人先生(初期1年目)は、指導風景を次のように語ります。

「一番印象的だったのは、6か月目に肺塞栓症の患者さんの主治医を任されたことです。さまざまな情報に目を通し、上級医からもアドバイスをもらいながら処置を行った結果、かなり容態が悪かった患者さんが元気に退院されていく姿を見たとき、『医師になって良かった』と感じました。

 入職前は十勝の“最後の砦”として、ある程度の過酷さを覚悟していたのですが、上級医がかなり細やかにサポートしてくれますし、当直も週1回程度でしっかり休むよう促してくれるので、ほどよい負荷で研修ができていると感じます」

山本真先生(臨床研修センター長)

山本真先生(臨床研修センター長)

鈴木祐人先生(初期1年目)

鈴木祐人先生(初期1年目)

「教科書の内容は一通り実践済み」の状態で後期研修へ

  圧倒的な症例数と、きめ細やかなサポートを受けた、同院の初期研修医は、その後、どのようなキャリアを歩んでいくのでしょうか。

 来年から道内の大学医局で外科医として歩み出すことを決意した山本寛之先生(初期2年目)は、「後期研修に進む前に、外科専門医を取るために必要な症例について、現場のノウハウを一通り学べた」と、手ごたえを語ります。

「地域住民が必要としている治療を一通りカバーしている当院では、心臓血管外科や小児外傷など、経験が積みづらい症例にも自然と携わることができます。

 将来はハイボリュームセンターでバリバリと手術をこなせるような、頼れる医師になりたい。そのために大学医局にも進んで専門的な症例にふれたり、地方の大きな関連病院で執刀の経験も重ねていきたいと思っています」

 小笠原惇先生(医師9年目)は同院で初期研修を修了した医師のその後について、次のように語ります。

「初期研修後も引き続き当院で活躍し続けている人、大学医局に入る人、関東の医療機関へと移る人など、キャリアパスはさまざまです。

 わたしは当院での初期研修後、大学病院の循環器内科に入局しましたが、当院で初期研修を積んでおいて良かったと実感したのは、教科書にあるような症例を一通り経験できた点。臨床スキルに自信を持って後期研修をはじめることができました。

 また、自分では対応しきれない患者さんを前にしたとき、どのように事前準備を行い、他科の医師にどうコンサルトをして治療を進めていけばよいかという対応力も、他に頼る医療機関が少ない当院だからこそ身についたものだと思います」

山本寛之先生(初期2年目)

山本寛之先生(初期2年目)

小笠原惇先生(医師9年目)

小笠原惇先生(医師9年目)

医師としての原体験に出会える2年間

 最後に初期研修を終え、大学病院の外科に入局した丹羽弘貴先生に、研修の日々を振り返ってもらいました。

「あっという間でしたが濃密な2年間でした。救急症例の豊富さは想像以上でしたし、心臓血管外科での手術や、今後関わることが少なくなってしまう呼吸器内科・消化器内科で主治医も経験させてもらえたので、医師としての視野が広がりました。

 上級医のアドバイスをもとに自分で考え行動した結果、最初は『できない』と思っていたことが自然とできるようになったことは自信にもつながりましたし、強い責任感を持って患者さんに向き合う医師に囲まれながらキャリアを歩みだせたことは、今後の医師人生にも大きな影響を与えたと思います」

 国内最大スケールの医療圏を支える帯広厚生病院。幅広い症例と志を持った指導医のもとで地域医療を学びたいという方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

丹羽弘貴先生(外科後期1年目)

丹羽弘貴先生(外科後期1年目)

備考:初期研修医の待遇
研修医手当 1年目:500,000円 / 月
2年目:530,000円 / 月
日当直手当:13,400円 / 回
※月平均4回
住宅 1LDK
※2018年築
※家賃:14,000~15,000円
※徒歩3分
その他 5連休の休暇取得を完全実施
備考:初期研修医の待遇
研修医手当 住宅 その他
1年目:500,000円 / 月
2年目:530,000円 / 月
日当直手当:13,400円 / 回
※月平均4回
1LDK
※2018年築
※家賃:14,000~15,000円
※徒歩3分
5連休の休暇取得を完全実施