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チャンスの宝庫 埼玉県で医療を学ぶべき理由

 一都三県の一角を占める好立地にあり、720万人を超える人口を有する埼玉県。人口が多いがゆえに10万人当たり医師数では全国47位と、医師不足と言われて久しい状況です。多くの医療課題が横たわる地域とも言えますが、この環境を活かして豊富な症例を経験している初期研修医も多いようです。医師一人ひとりの活躍がダイレクトに地域貢献につながる埼玉県での初期研修には、どんな魅力があるのでしょうか。

「ほどよさ」が魅力の研修環境

 鉄道や高速道路など交通網が発達している埼玉県は、実は都心にも郊外にもアクセスしやすいのが特徴。面積はコンパクトなものの、東京都に隣接し子育てファミリー世帯も多く暮らす南部や、首都圏郊外に位置し自然豊かな北西部など、 個性豊かな10の医療圏に分かれています。県内には急性期患者に対応する拠点病院が各地に位置していますが、人口730万人に対する各医療機関の守備範囲は広範。幅広い症例を積むことができる環境が整っています。

 「研修先の選択肢がほどよく、自分の希望を整理して選べるのが埼玉県」―そう強調するのは、さいたま赤十字病院(さいたま市中央区、632床)で初期研修2年目を迎えた守山未唯先生。群馬大学卒業後、出身地である埼玉県でキャリアを始めた背景を、次のように話します。

「埼玉県には、研修病院の選択肢が東京ほど多過ぎず、かといって基幹病院も十分に選べるだけの“ほどよさ”があるんです。だから、変に目移りせず、自分の希望を整理して考えやすい。 わたしの場合、産科を志望していたため、研修先選びではNICUのある6病院を見学・比較検討しました。最終的には、扱える症例が幅広く、先輩方の雰囲気も合いそうな当院へ入職を決めました。

 症例が多いだけでなく、偏りがないのは魅力の一つです。人口が多いこともあって、コモンディジーズはもちろん、事故による外傷患者さんや、薬物中毒の患者さんなどさまざまな方が来院します。 また、産科志望のわたしにとっては、埼玉県南部のベッドタウンに30代以降の勤労世代も多く、産科ニーズが高いことも魅力でした」

 医師不足の埼玉県で働くことはハードワークな研修になることも予想されますが、不安はなかったのでしょうか。

「病院見学で指導熱心な先生方を見たことで、取り立てて不安はありませんでした。実際に研修に入ってみても、確かに忙しくはありますが、当初の印象は変わりませんでした。」

1年目の研修を終えた今、守山先生には目標もできたそうです。

「当院のある女性医師がわたしの目標です。その先生はどの先生に対してもコンサルタントを怠らず、研修医にも『他科のことは研修医の方が最新の知識を学んでいる』と色々聞いてくださいます。患者さんにも丁寧な対応で、 誰をもリスペクトする姿勢が人として尊敬できるんです。わたしは、その先生の姿勢を見習いながら、たくさんの症例に触れて実力をつけていきたいです」(守山先生)

 また、国立大学医学部がないという埼玉県の特徴的な環境も、研修医にとっては逆にプラスに働いている面もあると守山先生は指摘します。

「病院同士のつながりが強く、県立・市立や日赤、民間などの立場に関係なく、一緒に医療を支えようという意識が強いように感じます。病院同士の合同勉強会がさまざまな診療科で行われていて、 大病院同士でも実施されるのは埼玉県ならではかもしれません。こうした取り組みは、普段会えない他院の研修医や先輩医師と仲良くなれて、勉強にもモチベーションアップにもなりますね」

埼玉県内地図
個性豊かな県内10の医療圏
守山未唯先生
初期研修2年目の守山未唯先生。県内6病院を見学して、それぞれの役割分担も知ることができたそう。
守山未唯先生
ロールモデルを見つけ、目を輝かせる、守山先生。勤務日は埼玉県ならではの豊富な症例に触れ、休日は都内のセミナーへと足を運ぶ日々。
研修風景
指導医や先輩研修医が親身で熱心なのがさいたま赤十字病院の特長。さまざまな症例を経験しつつ、目の行き届いた指導を受けられます。

オール埼玉による新・研修センターが開設 ―ハコモノで終わらせない工夫とは

 地域一体となって研修医を育成する体制が整っている裏には、行政側の努力もあります。「埼玉県では医師会や県内医療機関などが連携し、オール埼玉で一体的に医師確保対策に取り組む『埼玉県総合医局機構』が発足しました。 医学生や研修医を対象とした奨学金・研修資金貸与制度や出産・育児を経験した女性医師の就業支援など、県内でのキャリア形成を支援する数々のプログラムを用意しています。」と語るのは、同県医療人材課の番場宏課長。

 実は今回取材に応じてくれた守山先生も、学生時代に県の奨学金制度を利用した一人。「奨学生が学生生活やキャリアプランについて、県の担当者と気軽に話せるのが埼玉県の奨学金制度の特長。また県内で活躍する若手医師との交流会にも参加できるなど、 金銭面だけでないメリットがあるのも魅力の一つです。」(番場課長)

さらに、2017年4月には「埼玉県総合医局機構地域医療教育センター」がオープン。初年度は小児科を中心にシミュレーション機材などを揃え、今後は各科に広げていく方針。菱谷隆センター長は「オープンはあくまでスタート地点。ここからが正念場」と気を引き締め、 同センターの意義を次のように話します。

「それぞれの研修病院の特色は活かしつつ、当センターでは“統一研修”を実施し、『埼玉県で研修を受けたら一定のレベルには到達している』という状況にしたいと考えています。当センターに来れば、大学レベルの症例をシミュレーションすることもできれば、 手技だけでなく、基幹病院にどうつなぐかといった模擬訓練もできるようにしたいですね」

 また、同センターを“ハコモノ”で終わらせないために、継続性のある研修が重要だと力説します。

「当センターで一度学んだだけでは正直、実にならないことも多いと思います。一般医師向けの講習ですら、一度きりで吸収してくれる先生は稀です。ですから当センターでは、たとえば上級医にも一緒に参加してもらうようにして、 学んだことを研修病院でも取り入れて反復練習してもらえるようにしたいですね。そのために今、みなさんが繰り返し行いたくなるような魅力的なシミュレーション・プログラムを増やしているところです。医療、そして患者さんに真摯に向き合いたいと思う研修医にとって、 最高の研修環境になると信じています」(菱谷センター長)

番場課長
埼玉県保健医療部医療人材課
番場 宏 課長
地域医療教育センター
埼玉県総合医局機構地域医療教育センターは県内の研修病院なら90分以内でアクセス可能。
菱谷隆センター長
埼玉県総合医局機構地域医療教育センター
菱谷隆センター長
守山未唯先生
埼玉県地域医療教育センターの研修機器を体験する守山先生。「実際の研修で使ってみたい」と、言葉が思わず漏れます。

医師一人ひとりの活躍が、医療貢献につながりやすい

現在、埼玉県立小児医療センターで後期研修中の長谷川玲先生にもお話を伺いました。

「後期研修から出身地である埼玉県で小児科を専門に学んでいますが、1人あたりの症例の多さと幅広さが埼玉県の特長だと感じています。後期研修医は、初期研修医に比べて求められる役割も裁量も増えますが、 当院の場合は研修医1人に指導医が2人体制で付いてくれるので大きなことから小さなことまで相談しやすく、ありがたい環境だと感じています。

 当院は3次救急病院のため重症患者さんに触れる機会が多く、携われる範囲の広さに責任とやりがいを感じる半面、小児科医が少ないことを実感する場面も多いですね。

 わたしは幼い頃に小児喘息を患っており、県内の病院に入退院を繰り返していたのですが、その病院が人手不足のため入院を取りやめた話などを聞いて、埼玉の医療に貢献したいという気持ちがますます強まりました。

 将来的には、地元であり医療過疎地でもある県北東部に医療機関を立ち上げたいと考えています。たとえば、小児科に掛かるために地域住民が遠出をしなくてもいいように、どんなニーズにも応えられる専門性の高い病院をつくりたいですね。 それを実現させるためにも、日々しっかり学び、ひとりでも多くの患者さんを助けていきたいです」

長谷川玲先生
後期研修1年目の長谷川玲先生
長谷川玲先生
1人あたりの症例の多さと幅広さが埼玉県の特長だと感じています。

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