病院クチコミナビ

ログイン 会員登録

  1. m3.com 病院クチコミナビトップ
  2. 総合花巻病院 医師採用サイト 医師・スタッフ紹介

ここ花巻で、
日本でもトップ水準の
リハビリテーションを

髙橋 研介 リハビリテーション部 部長

理学療法士の国家資格取得後、公益財団法人総合花巻病院にて勤務。その後、北上済生会病院での勤務を経て2014年4月より再び総合花巻病院に入職。国際PNF協会認定セラピストと日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を持つ。現在は総合花巻病院でのマネジメント業務のほか、県推薦のトレーナーとして国民体育大会出場選手のコンディショニングや子どもの健康増進事業などにも携わる。

“本当のリハビリテーション”を目指して

総合花巻病院を選んだ理由を教えてください。

高校生の時からスポーツに関わる仕事がしたくて、理学療法士の道を志しました。資格取得後は総合花巻病院で約10年勤務した後、希望していたスポーツ関連の仕事をするため北上済生会病院に移りました。4年ほど働いたところで「新病院で髙橋さんのやりたいリハビリテーションを実現してみないか」と再びお声掛けいただいたんです。

背景には、リハビリテーションの本来の役割について、岩手県内ではまだあまり認知されていないのでは、という個人的な課題感がありました。医療の歴史の中では比較的新しい領域ということもあり、リハビリテーション=マッサージや温熱療法、つまり“医療者からしてもらうもの”というイメージをもつ患者さんが一定数いるのです。実際にそうした側面があるのも事実ですが、リハビリテーションのあるべき姿とは、患者さんの「良くなりたい」という自主性を、たしかな技術や知識によって医療者がサポートするものです。私は、以前から「岩手でも日本のトップ水準と遜色ないリハビリテーションを提供できる場所をつくりたい」と強く思っていました。そこで、まずは自分がその水準のスキルや知識を身につけるべく、オランダでPNFという療法のセラピスト認定を取得したり、日本スポーツ協会公認のアスレティックトレーナーの資格を取得したりと研鑽を積んできました。新病院のお話を伺い、これまで得た知見を若手にも伝えながら、本当のリハビリテーションをここ花巻で実現できるのではと感じ、戻ることを決めたんです。

医師との共有・連携が、結果につながる

仕事の醍醐味を感じるのはどんな場面ですか。

医師や療法士の皆さんと一緒に考え、一緒に困り、患者さんを“良く”できているときですね。というのも、「本当のリハビリテーション」実現のために欠かせないのが、他の医療者との共有や連携なんです。現場で時折見られるのが、患者さんの臓器的なコンディションは改善されても、ベッドに寝たきりでADLが低下し人間として活動する要件が揃っていない、というケースです。本来なら、療法士たちがそれぞれの立場から情報提供し、医師が多角的な切り口から検討することで、「どうすれば患者さんは“良く”なるのか」が見えてくるんですね。たとえば理学療法士は動作という観点から、どんな時に痛みが生じそのせいで何ができないのかといった、患者さんの活動にまつわる情報を提示します。また、言語聴覚士はコミュニケーションの観点から、作業療法士はメンタルの変化という観点から……といった具合です。当院の医師は、積極的に療法士と情報共有・連携していこうという意識を伝統的に持っていて、こうした連携が非常にスムーズですね。

総合花巻病院が、人材育成の拠点になればいい

新病院で挑戦したいことはありますか。

新病院では回復期リハビリテーション病床が54床に、地域包括ケア病床は46床に増床するため、リハビリテーションの役割はさらに大きくなると考えています。2014年に再入職してからは病棟や外来に適正な人員を配置できるよう、採用活動も進めてきました。現在は理学療法士30名、作業療法士15名、言語聴覚士7名が揃い、県内でもトップレベルの体制が整いつつあります。地域のニーズに応えられるだけの人員が確保できたら、今度は若手の育成に本腰を入れていくつもりです。私一人でできることには限界があるので、私の考えに共感してくれる後輩たちがどんどん活動の輪を広げていってほしい。将来的には、この病院がそうした人材育成のハブとしても機能すればいいなと考えています。

慰安ではなく、“その人らしく”あるために

リハビリテーションのやりがいを教えてください。

リハビリテーションとは本来、患者さんが抱えている痛みを緩和し自分らしく生活できるようにする手段の一つであり、それは終末期の患者さんに対しても同様です。以前担当した患者さんで、ALSを発症した女性がいました。手足は動かずかろうじて瞬きができる、という状態。でも、旦那さんの話を伺うと、その方が自宅にいること自体に、大きな意味があると分かりました。娘さんのことや体調のこと、好きな相撲のこと他愛のない旦那さんの語りかけに、瞬きを返す。そうした日常がその方らしさであるならば、表情筋の廃用を予防しようとか、すべきことが見えてきます。誰しも人生を終わらせなければならない中にあって、決して慰安のためではなく“最期の瞬間まで自分らしくあれるか”というところにリハビリテーションは関わっているんです。そこに自分が携ることに、誇りと責任を感じます。まだまだ道半ばですが、だからこそここ花巻で理想のリハビリテーションに挑戦するやりがいは大きい。「新生」総合花巻病院のオープンが楽しみですね。

エントリー
公益財団法人 総合花巻病院 〒025-0075 岩手県花巻市花城町4番28号
診療科目 第一内科、消化器科、第三内科、神経内科、外科、整形外科、婦人科、泌尿器科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科
アクセス 東北本線花巻駅から徒歩約10分