大阪ど真ん中でバランスの良い働き方ができる!医師としての成長もQOLの向上も、両方求められる専門研修とはーー。

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大阪ど真ん中でバランスの良い働き方ができる!

医師としての成長もQOLの向上も、両方求められる専門研修とはーー。

初回取材:2024年4月

大阪市西淀川区にあり、市内中心部からのアクセスも良い千船病院は、産婦人科症例では全国有数の地域の急性期総合病院です。コモンディジーズはもちろん、複数の病態を持った患者など総合的かつ幅広い症例を経験することができ、医師としての成長とQOLの向上の両方を望める環境などから、学生や研修医の人気を集めています。「産婦人科・小児科に強い」イメージが先行しがちな同院ですが、内科・麻酔科の専門研修プログラムにも、人気の理由がありました。


外観
外観

病院が駅から徒歩1分圏内

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“オーダーメイド”のプログラムでやりたいことに挑戦!
良い雰囲気の中で、無理なく医師として成長できる


21診療科、308床を有する千船病院は、2017年に阪神電車なんば線・福駅前に新築移転しました。地域の中核病院として2次救急を担い、年間救急車搬送件数は約6000件に上ります。大阪府下で最多、年間2000件以上の分娩件数を誇る地域周産期母子医療センターが有名ですが、内科・外科領域のさまざまな急性疾患を取り扱うため、コモンディジーズに限らず比較的頻度の低い疾患も経験でき、幅広く研修を行うことができます。またサブスペシャルティ研修においては指導医の下で早期に手技を開始するため、早く技術力を向上したい専攻医には相応しい病院です。

一方で、呼吸器外科や心臓外科など同院で経験するのが難しい症例については、同じ愛仁会グループの高槻病院(大阪府高槻市)や明石医療センター(兵庫県明石市)をはじめとした連携施設で学べます。他にも神戸大学医学部附属病院や兵庫医科大学病院といった大学病院、高次大規模病院の神戸市立医療センター中央市民病院(神戸市)など幅広い医療機関で研修できるため、プログラムの修了に必要な症例は十分集められます。

同院で初期研修を経て、循環器内科(内科専門研修プログラム)に進んだK・Y先生は、ずばり同院の魅力を「QOLも重視して、無理のない範囲で医師としての成長が見込めること」と語ります。K・Y先生の子どもは現在11カ月。専攻医3年目には育休を取得し、子どもは現在同院の向かいにある院内保育所に預け、送り迎えはK・Y先生の担当です。


好木康明先生

循環器内科 K・Y先生


「当院を研修先に選んだ決め手は雰囲気です。大学の実習や見学で訪れた時、雰囲気が良い意味でとても緩かったのです。働いている先生方の仲も良いですし、上の先生や他科の先生との壁もありません。QOLや勤務内容は自助努力で工夫できますが、雰囲気は選べません。他の病院も検討しましたが、雰囲気が一番良かった当院を選びました」

その上で循環器内科に進んだ理由をこう語ります。
「救急を含め、総合的に診られる医師を目指そうと考えた時に、心臓という全身に関係する臓器の病態を扱い、急変、緊急時の対応に強くなれる循環器内科に魅力を感じました。当院にはご高齢の方や、総合内科寄りの患者さんが多く受診されますので、循環器内科の疾患を中心にするとしても、糖尿病や間質性肺炎、腎疾患などの病態も含めて診ていくことになります。専門医の数が少ないため、1人当たりが診られる症例も多くなりますし。
また、プログラムの自由度は高く、必要だと思う症例については必要なだけさせてもらえるのも魅力ですね。アブレーションの症例に自分から入る、カテーテルをメインでやりたい時はカテーテルだけに入ることもできます」

市中病院ならではの、さまざまな症例を経験できるのも、千船病院の魅力です。麻酔科で専攻医1年目のN・M先生は、「医局に入らずに市中型プログラムに乗りたい」と考え、2024年4月に千船病院に入職しました。


中村茉以先生

麻酔科専攻医1年目 N・M先生


「学生時代は外科系も考えていましたが、研修医時代に麻酔科で術中管理や集中管理を経験して、研修医2年目の4月ごろに、手技もあって、内科管理や集中管理もでき、患者さんの痛みを取ることができる麻酔科に興味を持ちました。それから当院を見学して、麻酔科部長の奥谷龍先生の話を聞いたり、当院の麻酔科で専門研修を受けていた大学の先輩に話を聞いたりして、応募しました。当院で集められない症例については連携施設で集めることになりますが、私は専攻医のうちにいろいろな病院や先生の麻酔のかけ方を見ておきたかったので、市中型でいろいろな病院に行ける当院のプログラムに魅力を感じました」

「初期研修を受けた大阪急性期・総合医療センター(大阪市住吉区)よりは同期の人数は少ないですが、上の先生方が必要なことは声かけしてくれますし、医局で勉強しているとお薦めの資料を持ってきてくれることもあります。麻酔科全体での勉強会やカンファレンス、抄読会など集まって勉強する機会に、上の先生方が興味を持っていることを聞けるのも、自分の学びにつながります。また、当院は産科の無痛分娩でも麻酔科医が麻酔をかけるので、産科麻酔に興味がある方には非常にお勧めしたいですね。プログラムの自由度は高く、連携施設についてもある程度自由に選べるので、いろいろな病院を回りたい方にもお勧めです」


オペ室

オペ室にて初期研修医に指導中


「患者さんの状態をしっかり観察して、一人ひとりに合わせた麻酔をやれるようになりたい」というN・M先生。プライベートでは、結婚し、妊娠・出産も視野に入る中、指導医、上級医の先生方と相談しながら、ワークライフバランスを取っていきたいと考えています。

好木康明先生

循環器内科 K・Y先生

中村茉以先生

麻酔科専攻医1年目 N・M先生

オペ室

オペ室にて初期研修医に指導中

皆が口をそろえて「アットホームな雰囲気」
じっくりと多数の症例を経験しながら歩みを進められる


総合内科で専攻医2年目のT・M先生は、三重県の三次救急病院で初期研修を受けた後、2023年に千船病院に入職しました。出身地の大阪に戻ってこようと、大阪市内の他の病院での専門研修も検討されました。千船病院を選んだ理由は何だったのでしょうか――。


玉山美都先生

内科専攻医2年目 T・M先生


「研修医2年目で当院に見学に来た時に、アットホームな雰囲気に惹かれました。他の病院の内科は、若手の負担が大きそうでしたが、当院ならQOLを保ちながらもしっかり内科ができると思ったのです。最初は知り合いが全くいないことにストレスも感じましたが、すぐに慣れました。今はノンストレスです(笑)。当院に来て驚いたのは、上下や他科の先生同士の垣根が低いことですね。医局でも専攻医と部長クラスの先生が楽しそうにやり取りしています。私は前の病院では、遠慮して上の先生に聞くことがあまりできなかったのですが、当院に来てからは分からないことがあれば聞けるようになりました」

「サブスペシャリティをどうするか決めていなかったので、昨年は総合内科をしながら各科を2カ月ずつ回り、幅広い症例を経験しました。当院の内科には神経や膠原病、血液はありませんが、総合内科に来られた患者さんについては、転院先を紹介する前に診ることができます。また、足りない症例については、連携施設での研修で学べます。現在、どこの病院に行くか考え中ですが、希望を言えば行かせてくれると思います。当院は、バランスよく仕事をしたい人にお勧めですね。皆さんQOLを大切にしていますが、それを他の人に押し付けることはありませんし、担当する入院患者さんを増やすなど、自分の希望に合わせて忙しくすることもできます」

専門研修でさまざまな症例を診るうちに、感染症などに興味がわいてきたというT・M先生。専攻医の希望を尊重してくれる環境で、じっくりと今後の進路について考えていくようです。


大江晃央先生

内科専攻医2年目 O・A先生


糖尿病内分泌内科で専攻医2年目のO・A先生は、専門研修プログラムを検討するにあたり、他院の腎臓内科と迷われました。初期研修も同院で受けられたO・A先生は、研修中に同科を回った際、医局の雰囲気が良かったことが印象に残ったそうです。

「学生時代から興味を持っていた糖尿病内分泌内科に進むことにしました。内分泌系のフィードバック機構などホルモンとホルモンの関係を考えるのが面白かったですね。数多く出ている糖尿病の薬から、患者さんに一番合う薬はどれかを考えるのも面白いです。糖尿病の場合、患者さんの普段の生活と血糖値が密接に関わってきますが、最近は24時間血糖値を測定できるCGMやインスリンの注入を自動で管理できるインスリンポンプなど、さまざまなデバイスも出ているので興味があります」

玉山美都先生

内科専攻医2年目 T・M先生

大江晃央先生

内科専攻医2年目 O・A先生

「人材確保と人材育成に注力する麻酔科」
一つ一つの段階を踏んでスキルアップを“ホワイト”な職場で


初期研修と麻酔科の1、2年目の専門研修を指導する麻酔科部長の奥谷龍先生は、1979年の兵庫医科大学卒業後、麻酔科医として兵庫県立西宮病院(兵庫県西宮市)や兵庫医科大学病院のICU、大阪市立総合医療センターなどで勤務し、2022年に千船病院に赴任しました。オン・オフのけじめがつけられ、ダイナミックかつ自身のさじ加減で患者さんの術後の回復や疼痛を管理できるところに「麻酔科」の魅力や面白さがあると感じています。

千船病院の2023年度の麻酔科管理件数は4291件で、そのうち2249件が全身麻酔。麻酔科の専門研修プログラムの特徴は“オーダーメイド”にあります。 産婦人科をはじめ、同院で経験できる症例についてはしっかり指導します。同院で経験するのが難しい症例については連携施設で学ぶことになりますが、研修先の選択は、専攻医の自主性を尊重しています。

奥谷龍先生

麻酔科部長 奥谷龍先生

「専攻医がしたいことは、できるだけさせてあげたい。指導する上で心がけていることは、人間性を育てることと、医療安全ができることですね。知識はさまざまな症例を経験することでついていきますから。あとは徐々に経験を積んでもらうことです。大きな病院で働いてきた私自身の反省でもありますが、大学病院では人手が足りずに経験の浅い先生にも高度な麻酔をしてもらわないと、症例がこなせないことがあります。いきなり三段跳びをするようなものですね。ですから、当院では、一つ一つの手技や麻酔管理を丁寧に指導し、階段を上がるがごとくに段階を踏んで理解していってもらうようにしています」

「また、はっきり言いまして当院は一般で言う“ホワイト”な職場です。午後5時以降に残る症例は、ゼロとは言いませんがそれほど多くありません。おおむね午前8時半から午後5時の間で終結しますし、土日は休みです。ですから、私としては手術が終わった後に、若い先生にミニレクチャーしたり、患者回診したりする時間が十分に取れます。若い先生方にはしっかり勉強してもらい、仕事を楽しみながら成長していってほしいですし、いろいろな病院の先生方から広く麻酔学を学んで、4年間で自分に一番合った、好きな麻酔を見つけてほしいです。当院を拠点にキャリアアップして、専門医を取得してそれから先はまた、自分で考えていけばいいと思います」

心に余裕を持ってステップアップしながら、プライベートとの両立も十分望める。かつ緊急を要する症例や合併症などの難しい症例も経験できる。千船病院なら、自分でバランスを取りながら、やりたいことに挑戦できます。

奥谷龍先生

麻酔科部長 奥谷龍先生