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志摩地域の安心な暮らしを守り「自分の裁量で全て診る」ことをやりがいに

取材日:取材日:2022年5月30日(エムスリーキャリア編集部)

県立志摩KV

 2016年のG7伊勢志摩サミットでは世界各国の首脳も訪れ、その景観を賞賛した志摩地域。この地に暮らす人々の強い要望で生まれ成長してきた三重県立志摩病院では、地域に必要とされる医療を守るため、力となってくれる医師を募っています。

志摩の医療を支える役割を担いコモンディジーズ全般を診る

 三重県志摩市は年間400万人以上の観光客が訪れる、美しい自然と海・歴史と文化が息づく風光明媚なリゾート地です。しかし、90年程前まではこの地域に総合的な病院はなく、症状の重い患者さんは遠方の病院へ搬送されていました。その状況を憂えた地域の人々の強い要望を受け、1926年に病床数30床の民営病院・高砂病院が誕生しました。時代とともに運営母体は変遷し、戦後まもなく三重県立志摩病院となり、2012年からは地域医療振興協会の管理・運営となりました。2019年7月に着任した管理者の嶋崎正晃先生はこう話します。

管理者 嶋崎 正晃先生
管理者 嶋崎 正晃先生

「当院は志摩地域で唯一の総合病院として、志摩市と鳥羽市南部・南伊勢町の2次救急を担っています。救急に関して内科系では脳血管障害・虚血性心疾患を除く疾患、外科系では当番日にコモンディジーズを対応しています。患者さんの多くは高齢者で、主な症例は内科系では肺炎、尿路感染症、脳梗塞、消化器系感染症、胆嚢炎、心不全等です。整形外科系では高齢者の骨粗鬆症等骨折・外傷の治療が多数を占めています。一般病棟236床・精神科病棟100床を持ち、各年代の症状の重い躁鬱病・統合失調症等の診療を行っていることも特徴です。また、研修医の受け入れや地域の高校生・看護学生を対象とするメディカルスクールの開催等、若い人々の育成にも注力しています」(嶋崎正晃先生)

なくてはならない存在として地域の人々に大切にされる病院

「当院は地域にとって、なくてはならない大切な存在です」と話すのは、20年にわたって同院で地域を見てきた副院長、整形外科医の田島正稔先生です。地域に医療機関が少ない志摩の人々にとっては、救急外来や必要な手術・リハビリに対応でき、外来のフォローができる当院が“ここにずっと変わらずに存続している”ことが重要と言います。

「当院のような地域密着型の病院は、“町のお医者さん”の役割も担っています。医師は専門しか診ないというわけにはいかず、患者さんを幅広く診ることになります。そのため大都市の病院よりも患者さんに触れる機会が多くなり、患者さんに気付かされ学ばせていただくことも少なくありません。そこが当院の良いところの一つではないでしょうか。温暖な気候が育んだ地域性のため、人柄の良い方が多く、患者さんが医師を大事にしてくれ、診療のしやすさを感じます」(田島正稔先生)

診療は各医師に裁量権があり全ての疾患を診る面白さがある

「専門科が細分化している大規模病院では、たとえ自分でできることでも専門以外には手を出しにくいものです。しかし私は、診られるものは全て自分で診たいという思いがあり、当院に入職しました」と話すのは、内科部長・医療技術部長の伊藤圭一先生です。今、伊藤先生は医師としてのやりがいを感じていると言います。

「内科ではMRI、CT、アンギオ、エコー、マンモグラフィ、内視鏡、心臓カテーテル等、一通りの設備が揃っていますので不自由は感じません。治療に関しては各医師に裁量権があり、全ての疾患を診ることができるのが当院の面白さです。

 また当院は“お互いの顔がわかる規模”であるため、各科において横の連携が良好です。医局が一つで他科受診の依頼や相談も気軽にできます。スタッフ全員の顔がわかり、急な検査であっても快く対応してくれます。県内の基幹病院や地域の開業医・施設との連携も良く、屋上ヘリポートから重症患者を送ったり、地域に戻った患者さんの予後を診療所の医師に聞いたりすることも可能です」(伊藤圭一先生)

志摩地域を担う当院で、医師に長く活躍してもらうための職場づくり

 同院が目指すのは、志摩地域に腰を据えて活躍する医師を増やすことです。そのため最近では、医師をサポートするためのスタッフの採用や働きやすい環境作りにも励んでいます。

院長 勝峰 康夫先生
院長 勝峰 康夫先生

「医療クラークやメディカルソーシャルワーカーの採用を積極的に行うことで、医師がオーバーワークにならないよう配慮しています。また、これから地域包括ケアシステムの構築を当院が主導していくなかで、全てを医師に任せっきりにすると医師に負荷がかかりすぎてしまいます。そのため、当院では医療連携室が積極的に外部の医療機関と接触を図り、連携することで効率良い地域医療の実践と負荷の分散を図っています。科や部署によって状況は異なりますが、内科ならば完全当直制をとり、17時からは当直の医師に交替し、帰宅することも可能です。加えて、時間単位で取得可能な有給休暇、時短勤務、院内保育所等、柔軟な働き方に対応できる体制が整備されています。看護師を中心に結成された「ワークライフバランス部」が、女性の働きやすい環境づくりへの独自の取り組みも行っており、「女性が働きやすい医療機関」として行政から認証された実績もあります」(勝峰康夫先生)

 また同院の運営母体である国内75医療機関(病院・診療所・介護施設)を運営する地域医療振興協会は、スケールメリットを生かした経営・業務支援、人材活用等を実施。全国の関連施設を横断的につなぐ定期的な研修や交流も頻繁に開催しています。更にアメリカのトーマス・ジェファーソン大学、ハワイ大学、オレゴン健康科学大学での海外研修等、自己研鑽に意欲ある医師のための機会も用意されています。

ジェネラリスト意識を持ち多様なリアルを経験してほしい

 今後も志摩地域の暮らしを支えていくために、常勤医として入職してくれる人材を募る同院。担う役割を”町のお医者さん”と表現した田島先生は、向いている人材像を次のように挙げています。

副院長 田島 正稔先生
副院長 田島 正稔先生

「高齢者を手術からリハビリまで診て、外来でフォローする必要性をわかってくれる人、開業を目指し広く経験を積みたい人に当院は向いています。求められる医療をしっかり提供し、地域に必要とされる医療を守るための力になっていただきたいです」(田島正稔先生)

 そして嶋崎先生は同院に来てくれる医師に、次のようなことを望んでいるといいます。

「“これは自分が治せる”という領域があり、かつ、コモンディジーズの一般的な診療もこなせるといった、ジェネラリスト意識が必要です。私は何事も“リアルを見て知っていることが大切”だと考えています。当院で多様なリアルを経験してください。そして、患者さんに喜んでもらうことを中心に考えて、診療にあたっていただきたいと思います」(嶋崎正晃先生)