“初期から後期まで安心して学べる環境で、専門医取得を目指せる! 内科系をめざしたいなら中濃厚生病院の指導を受けるべき理由

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初期から後期まで安心して学べる環境で、専門医取得を目指せる!

内科系をめざしたいなら中濃厚生病院の指導を受けるべき理由

新専門医制度が導入されるも、実情を聞ける先輩もおらず、「初期研修は市中病院だけど、後期研修は大学病院で」と考える医学生は多いかもしれません。そんな中、過去に「初期研修医の7割が後期に残る病院」として取材した中濃厚生病院(岐阜県関市、495床)は、初期・後期を“一気通貫”で提供する臨床研修に自信を滲ませます。特に内科系専門医をめざす医学生にはうってつけという同院の研修体制についてお話を聞きました。

(取材日:2018年4月5日)

フルマッチ病院の秘密!IT活用で“パーソナライズド指導”など開始

初期・後期の両臨床研修で基幹病院(後期は内科専門医・総合診療専門医・麻酔科専門医)に指定されている中濃厚生病院は、1~3次救急を担う救命救急センターで年間1.8万人の救急患者に対応。最近では地域包括ケア病棟や緩和ケアセンターを新設するなど、回復期・慢性期にも力を入れています。地域の中核病院であり、症例豊富な環境は、実践的な診療スキルを身に付けたい医学生たちを惹きつけ、直近2年はフルマッチしています。

初期研修医になって1週間足らず(取材当時)の小居先生と古川先生は、新専門医制度の情報が錯そうする中で、同院を研修先に選んだ理由を次のように話します。

「病院実習を通じて思ったのは、他院よりも研修医が実践的な診療をしていることです。ある程度の規模がありながら、研修医がそこまで多くないので、しっかり指導を受けられそうだとも感じました」(初期研修1年目 小居先生)

「当院は1~3次救急に対応しているため、多様な症例を診る力が身に付けられそうだと期待しています。将来、地域医療に携わるためにも、幅広く学んでいきたいですね」(初期研修1年目 古川先生)

初期研修2年目の相羽先生によれば、ルーキーたちの期待は満たされそうです。

「わたしは消化器内科志望で、1年目から外来の初診や、胃カメラ・大腸カメラのような手技も任されました。最近では、心臓カテーテル検査を最初から最後まで経験しています。日々、良い環境で学べていると実感していますね」

小居先生

小居先生

古川先生

古川先生

2018年からはITを活用し、一歩進んだ指導体制が敷かれています。プログラム責任者の勝村副院長によると、さっそく成果が見え始めているそうです。

「入院患者さんとその症例、主治医、担当医をすべてシステム管理できるようなりました。研修医一人ひとりの進捗状況もひと目で把握でき、『この症例はAさんが未経験だから連絡しよう』『この疾患はBさんが進む専門科に関連があるから任せてみよう』というように、指導医から研修医へ、よりアプローチしやすくなるはずです。

ほかにも、研修医が当直時に書いたカルテをわたしが見返してフィードバックをすることも始めました。フィードバックの内容もシステムに登録され、研修医全員がアクセスできますから、仲間の症例を見て学ぶことができます。この取り組みを始めてから、当直対応が少しずつレベルアップしてきています。素直にうれしいですね」

プログラム責任者の勝村副院長

プログラム責任者の勝村副院長

初期研修医が「後期も中濃厚生で」と考える理由

充実した症例と指導環境で初期研修を過ごした研修医にとって、大きな関心事は“どこで後期研修を受けるか”です。スタート間もない新専門医制度下では、大学病院を検討するのが自然なことかもしれません。しかし、研修医の先生たちに話を聞いていくと、中濃厚生病院で初期・後期ともに受けるメリットも捨てがたい――そう感じさせるものがありました。

「消化器内科志望のわたしは今、自由選択期間11カ月間を、後期研修に向けたローテートで進めています。大学でも学べることが多くあるとは思いますが、初期研修を1年終え、当院の環境なら後期も十分成長できると確信しています。症例数に困ることもないので、安心して専門医資格を取得できると感じています」(初期研修2年目 相羽先生)

「わたしは内科と他科で迷っていますが、内科に進むのであれば当院に残りたいですね。大きい病院ですが、ローテート先でない先生が『この手技やってみる?』と電話をくれたり、当直でも『まずは思うようにやってみて』と挑戦させてくれたり。病院全体で研修医を見守ってくれていると感じていますし、実践の場を多く提供してくれるからこそ、成長を実感しやすいのではないかと思います」(初期研修2年目 藤原先生)

症例数や指導体制に満足気の研修医たち、そして前述のITシステム活用が進めば、研修医それぞれにパーソナライズした指導が実現される見込みです。研修医にとっては、初期研修時代からの自分を熟知した指導医が後期も指導してくれるのは、捨てがたい魅力と言えるでしょう。

さらに、内科系をめざす研修医に嬉しいのが、同院が内科専門医の「症例の遡及登録」対象病院であることです。つまり、同院の初期研修中に経験した症例の一部は、専門医取得に必要な症例数にカウント可能。具体的には、後期研修の修了要件160症例のうち、80症例までを初期研修中に経験できます。

初期研修1年目の小居先生は、この点にも注目して入職したといいます。

「内科系志望だったので、初期研修中の症例も専門医取得に必要な経験症例としてカウントされること、後期研修で内科専門医を取得できるプログラムがあることは、研修先を決める上で大きなアドバンテージとなりました」

相羽先生

相羽先生

藤原先生

藤原先生

中濃厚生病院がめざす専門医像

最後に、鷹津病院長に、医師育成にかける想いをお聞きしました。

「当院が育成したいのは、プライマリ・ケア領域の基礎力を身に付けた専門医です。自身の専門領域で活躍でき、かつ、専門外にも対応できる医師は、全国各地のとりわけ医師密度が低い医療圏で求められています。

そうした医師になる上で、当院はCommon Diseaseから専門医療まで症例には事欠きませんし、研修医数もそこまで多くないので、研修環境としては最適だと思います。研修医が望むことはできるだけやってもらって責任感や自信を養うといった、研修医の成長を促すアプローチはこれからも続けていきたいですね。

そして願わくは、当院や岐阜県で活躍してもらいたい。ここで育ち、ここで活躍する医師を増やすことでも地域に貢献したいのです。それが、わたしたちが医師育成に力を入れる理由でもあります」(鷹津病院長)

鷹津病院長

鷹津病院長