どの科に行っても「日本の救急を支えるのは若手の皆さん」―林寛之先生が講演

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どの科に行っても「日本の救急を支えるのは若手の皆さん」―林寛之先生が講演

コモンディジーズを学べる反面、とりわけハードな診療科として認識されがちな救急科。そんな救急科の魅力を学ぼうと、11月29日、東京都内で開かれたセミナー「レジデント これだけ知っとけ キャリアと臨床推論 ~救急科編~」(主催=研修医・医学生ネット)に研修医や医学生が集まりました。ゲストは、林寛之先生(福井大学医学部附属病院 総合診療部 教授)。会場では、真剣にメモを取る参加者が目立つ一方、林先生のユーモアあふれる講演に、会場が笑いに包まれる場面も数多くありました。

セミナー前半では、林先生が救急科の魅力や研修医としての心構えについて講演。救急の魅力として、後方の専門医が実力を発揮できるよう地ならしをする“縁の下の力持ち”としての意義や、“軽症から重症まで扱うため飽きない”点を挙げました。このほか、“オンオフが明確で休暇を満喫できる”というメリットも強調しました。

また、救急医の数について、アメリカの3万人に対し日本は3,000人、さらにそのうちウォークインの患者を診ている救急医は800人しかいないと指摘。この点を踏まえ、「日本の救急を支えるのは若手の皆さんです。どの診療科に行くにせよ、基本をしっかり勉強して、(救急で求められる)『一見軽症だが実は重症』なケースを見逃さない医師になってほしい」と語りました。

セミナー後半では、「これで楽勝!失神を解剖する!?」をテーマに、実例を基にした臨床推論を実施。患者からどのような情報を引き出すべきか、参加者に質問を投げ掛けながら、心血管性失神や起立性失神などの違いや、見分けるための問診の仕方などを解説しました。

セミナーの詳しい内容は、これから複数回に分けて掲載していく予定です。