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企画記事 転職ノウハウ

医師の転職市場シーズン別の傾向とは

2018年5月1日(エムスリーキャリア編集部)

 いくら医師が「売り手市場」とはいえども、転職市場も時期によって様相が変化します。「良い求人が出やすい時期」「ほかの求職者が増える時期」など、トレンドを押さえながら求人など情報収集を進め、希望にマッチする勤務先を効率的に選びましょう。

医師の転職は、常に売り手市場

 厚生労働省によると、医師を含む医療従事者の2017年度の有効求人倍率は以下の通り。「売り手市場」と言っても、時期によって変動が生じていることが分かります。

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厚生労働省『一般職業紹介状況について』より作成

 有効求人倍率は、ハローワークに登録されている「求人数」を「求職者数」で割ったもの。一般的にはこれが高い時ほど、医療機関は採用に苦労しており、求職者優位でことが運びやすいとされています。上記の有効求人倍率は医師だけでなく歯科医師や薬剤師等のデータも含んだものである点に注意が必要ですが、最も有効求人倍率が低い9月でも6.21(求職者1人に6.21件の求人がある状態)となっており、同期間の全職業の平均値である1.31と比べても、圧倒的な売り手市場となっていることが分かります。

 このように、一年を通じて求人自体は豊富に存在する医師ですが、シーズンによって募集背景などが微妙に異なります。また、好条件の求人から充足していくため、油断してしまうと、知らぬ間にほかの求職者で枠が充足してしまう事態も否定できません。以下に、各月の求人動向について解説します。

【市場が少しずつ動き出す4月~6月 思わぬ好条件求人が出ることも】

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 新年度がスタートしたばかりの4~6月。3月で前年度の採用を終えた医療機関も多いため、ほかの月に比べれば転職市場は少し落ち着きますが、それでも求人倍率は高い水準にあります。

 求人数はやや落ち込む傾向にあるこの時期ですが、「本当は3月までに採用したかったが決まらなかった」「急な欠員が生じてしまった」といった理由で、条件を引き上げる医療機関もあり、思わぬ好条件求人に出会えることは珍しくありません。7月以降はボーナス支給後に転職活動を始める医師が徐々に増え始めるため、満足できそうな求人があれば、先んじて選考を進めておくのも手です。

【求人が増加しはじめる7月~9月】

 ボーナス支給後の退職が生じるのが6月後半から7月以降。求人・求職者共に増加傾向となります。早期採用のために好条件を提示する急募・欠員求人が多くなってくる半面、条件だけにとらわれず、入職後のミスマッチを避けるためにも急募・欠員の背景等はよく確認しておきましょう。

 なお、夏休み等を活用して面接等の日程を組み、転職活動を進展させやすいのもこの時期ならでは。多忙な医師にとって、じっくりと検討期間を設けられるのは大きなメリットなので、「転職すべきか迷っている」と言う場合も、この機会を有効活用して求人探しなど情報収集をはじめても良いかもしれません。

【転職市場が活性化する10月~12月】

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 転職市場がピークに向かうのは10月以降。秋口の退職者も多い上、次年度の人員計画を受けた採用活動が本格化しはじめ、求人が多くなってきます。

 次年度の人員体制が固まりはじめるこの時期は、現職の方向性にギャップを感じて水面下で転職活動を始める医師が増加する傾向。また、転職活動には一般的3~6カ月程度の期間が掛るため、年明けや翌年4月から新天地での勤務を検討しているのであれば、この時期から動いておくことが肝心です。

 このように求人の幅が広がる半面、ライバルも多く、転職市場が最も活発化している10~12月。売り手市場とはいえ、好条件の求人は早期に充足してしまう可能性があるので、早め早めの行動が大切だと言えるでしょう。

【1月~3月以降も依然として求人は多く 4月入職を目指すのであれば効率的に】

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 一つのピークを越えたとはいえ、1月以降も依然として求人倍率は高い水準を保っています。新年度に向けた体制の最終調整が行われるほか、4月に転職する医師が退職届を提出するのもこの時期とあって、欠員が生じやすくなるためです。

 医療機関側としても4月までに医師を確保しておきたいという思いは強く、年明け以降からは年収アップや当直免除など、交渉を受け入れてもらえる可能性も高まります。希望する求人が見つからなかった場合も、紹介会社にかけあえば条件交渉を通じて希望に近付けるかもしれません。4月入職を検討するのであればやや急ぎ足になってしれませんが、こうしたサービスも利用しながら、効率的に進めていきましょう。

大局感を持って転職活動を

 冒頭に述べたように、医師の転職市場は常に売り手市場。その気になれば、どの時期であっても転職自体は実現させやすい状況と言えるでしょう。ただ、だからと言って転職を急いでしまうと、ミスマッチに陥る可能性も否定できません。今回ご紹介したような例年の傾向も頭の片隅に置きながら情報収集を行い、求人一つひとつにどう向き合うかを考えていけると良いでしょう。

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