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企画記事 転職ノウハウ

「医療ステージ」を変えるキャリアチェンジ


2018年9月14日(エムスリーキャリア編集部)
「医療ステージ」を変えるキャリアチェンジ イメージ画像

 転職を機に、医療ステージ(勤務先の医療機能)を変える医師がいます。多くは、急性期医療から回復期や慢性期などに移りますが、高度急性期から急性期、あるいは研究職から在宅医療へと移るケースもあります。いずれも思い切った選択ですが、これまでとは違うやりがいを感じる医師も多いようです。具体的な事例を紹介しましょう。

プライベート重視や、他領域への強い関心が理由に


プライベート重視や、他領域への強い関心が理由に

 医師が医療ステージを変えようと考える理由は多岐にわたります。医師紹介会社のコンサルタントは次のように話します。
「急性期から回復期や慢性期に移る場合は、体力的な理由や家庭の事情で『もっとゆるやかな勤務にしたい』とおっしゃる先生が大半です。あるいは、急性期を脱した患者の転院先に関心を持った、というお話もよく聞きます」

 いずれの場合も、医療ステージを変えるメリット・デメリットをよく理解したうえで決断することが大切です。

 急性期から回復期や慢性期、在宅医療などに移る最大のメリットは、体力的な負担が少なく、プライベートの時間を確保しやすくなることです。超高齢社会の今、そうした領域の医師には大きな需要があります。公的病院から市中病院やクリニックに移る場合は、収入増が見込めるケースも少なくありません。また、新しい職場で新しい医療を学ぶことに知的な刺激を受け、やりがいや喜びを見出すことができます。緩和ケアへの転職の場合は、患者の人生の最終段階にかかわるだけに、大きな使命感を覚える医師もいます。

 一方、デメリットとしては、提供する医療の幅が狭くなる可能性が挙げられます。慢性期以降の医療はキュアよりもケアの側面が大きく、高度な医療技術はあまり必要としません。卒後年数が浅く、これから幅広いスキルを身につけたい医師は慎重に検討すべきです。
また、しばらく急性期医療を離れていると、再び戻ることが難しい場合があります。いつか急性期に戻りたいのならば、医局に籍を残したり、週1日だけでも急性期の外来を持ったりする工夫が必要です。

「期間限定」で医療ステージを変える医師も

 以下は実際の転職事例です。医療ステージの変更をもって、家族との時間を大切にする医師、別の専門領域で奮闘する医師……思い思いのキャリアを実現しています。

Case1 急性期から慢性期へ (50代、男性)
300床規模の急性期病院の循環器科部長を務めていた。加齢に伴う体力の低下を感じ、これまでと同じ働き方が辛くなってきた。クリニックで働く選択肢もあったが、ある程度の規模の病院でゆったり勤務したい希望があった。かねて急性期を脱した患者のその後に関心を持っていたことから、300床規模の療養型病院に転職した。


Case2 高度急性期から療養型へ (30代、男性)
大学病院の外科系診療科に勤務。プライベートの時間がほとんどないほどの激務が続いていた。幼い子どもが2人おり、配偶者が育児疲れで倒れてしまった。配偶者の負担を取り除くことができる働き方を希望した。家族と過ごす時間の確保を最優先にし、療養型病院に週3日勤務の条件で入職。30代後半とまだ若かったことから、子育てが落ち着いたら急性期に戻りたい。医局の籍は残してもらうように交渉し、非常勤で手術の手伝いもしている。


Case3 高度急性期から急性期へ (40代、男性)
大学病院の消化器外科で、長年、最先端の医療に携わってきた。しかし、当直やオンコールであまり帰宅することができず、家族が疲弊してしまった。子どもの情操教育のため、家族で自然の多い地域に移住することを決めた。某県の総合病院に転職し、以前よりゆるやかな勤務条件で働いている。当初は1年間の期間限定のつもりだったが、気に入って継続勤務している。

新たな領域で専門医資格を取得


Case4 慢性期から回復期へ (40代、男性)
神経内科医。慢性期病院で神経難病を中心に診てきた。業務の一環でリハビリに関わる機会があり、次第にリハビリに対する関心が高まっていった。現在の勤務先では、リハビリテーション科専門医を取得できないため、学会の認定施設へ転職した。


Case5 研究職から在宅医療へ (50代、男性)
後期研修修了以来、大学病院でがんに関する研究をしていた。50歳を超え、今以上に研究職で昇格することは難しいと感じ、転職を考えた。がんの研究をしていた関係で、以前から終末期医療に興味があった。臨床はほぼ未経験だが、コミュニケーション能力が高かった。医師紹介から在宅クリニックを紹介されて入職。日本在宅医学会の認定専門医を取得し、意欲的に勤務している。

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