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企画記事 転職ノウハウ

医師の転職、東京都の年収相場や求人動向は?

2017年12月13日(エムスリーキャリア編集部)
医師の転職、東京都の年収相場や求人動向は?

 日本の首都であり、全国最多の病院・クリニックが位置している東京都。他の道府県と比べ、医師の勤務環境としても数多くの選択肢があり、機能分化が図られている分、医師個々人の専門性を活かしやすいのが特徴と言われる。今回は東京都で医師が転職をする際知っておきたい市場の動向について取り上げる。

目次

東京都の病院・クリニックの特徴

 冒頭で述べた通り、他の道府県と比べ医療機関の数が圧倒的に多く、各施設の機能分化が進んでいるのが東京都の特徴。東京都には13つの医療圏があり、651施設の病院(全国1位)と1万3184施設のクリニック(全国1位)が位置している。ただ、日本国内のおよそ1割をカバーしているほど人口が多く、10万人あたり病院数は4.8施設と、全国平均の6.7施設と比べると少ない結果となっている。

 東京都内で最も医療機関が多いのは区西北部医療圏で、都内の病院のうち、およそ15%が集中。続いて病院数が多い医療圏としては区東北部医療圏、八王子医療圏などが続く。基準病棟数と既存病棟数を比べてみると、区中央部(千代田区・中央区・港区・文京区・台東区)は既存病床数に対して半分以下の5258病床が基準病棟数となっており、新規の増床が難しい状態。一方で、区西北部(豊島区・北区・板橋区・練馬区)や区東北部(荒川区・足立区・葛飾区)などでは既存病床数よりも基準病棟数が多い結果となっている。
※ 基準病床数は、病床を整備するための目標であるとともに、基準病床数を超える病床の増加を抑制する基準

 医師数は4万4136人で10万人あたりに換算すると304.2人(全国4位)。全国平均を大きく上回っているものの、東京都の場合、他県からの患者流入、昼間人口が多いという特徴もあり、一概に人口に対して医師数が多いとは言い切れない。

 東京都内で医学部を持つのは東京大学、東京医科歯科大学、慶應義塾大学、東京慈恵会医科大学、日本医科大学、東京医科大学、日本大学、順天堂大学、東邦大学、帝京大学、昭和大学、杏林大学、東京女子医科大学となっている。日本医師会総合政策研究機構の『病院における必要医師数調査結果』(2015年)によると、東京都の医療機関のうち大学医局から派遣を受けている病院の割合は69.3%と、全国平均(75.5%)と比べると低い結果となっている。

東京都の医師の待遇

 エムスリーキャリアの過去転職者のデータによると、東京都に勤務している医師の常勤先の平均年収は1,413万円。全国平均が1,496万円である点を考慮すると、やや低い結果となっている。ただ、一口に東京都と言っても、医師からの人気が高い山手線沿線エリアと島しょ部では待遇や勤務内容も多くことなるので、注意は必要だ。

東京都の医師の待遇

2014年~2017年の「エムスリーキャリア」の利用者データを匿名化し、集計・分析

東京都の医師にとっての暮らしやすさは?

 電車を始めとした交通網が発達しており、都内のアクセスは良好。教育体制においても、全国にある高等学校のうち8%程度が集結していることもあり、近隣の都道府県からも生徒が流入することから、教育レベルも高くなっている。例年医学部進学実績を持つ高校としても、開成高校、桜蔭高校、駒場東邦高校、豊島岡女子学園高校、巣鴨高校、海城高校など多数の高校が挙げられる。

 このほか2012年の東京都のデータによると、女性医師の占める割合が26.4%と全国平均(18.9%)より高いのも特徴。東京都の医療計画においても、女性医師が出産後も働きやすいように短時間正職員勤務の拡充や当直免除などといった勤務形態を導入する病院や、女性医師の復帰支援のための研修に取り組む病院を支援する方針が打ち出されている。

 一方で指摘されがちなのは物価の高さであり、特に家賃相場や土地の値段は、ほか都道府県よりも高い水準にある。

東京都の医療機関で働く医師の口コミ

 東京都で働く医師に、「東京都で働こうと思った理由」と「勤務地としての東京都の魅力」について聞いた結果は以下の通り。医療機関が多くキャリアの幅が広いほか、生活拠点としての東京都の暮らしやすさを挙げている医師が多くなっている。

  • とにかく勤務先がたくさんあり選択肢が豊富です。医療水準も高いと思います。患者さんも多く、いろいろな症例を経験できます。居住地としても便利です。物価は高いですが、研究会、講演会なども多く、刺激が多いです。(40代、脳神経外科)
  • まずまずの医療レベルがある病院が多いが、それでも、東京でもはずれになると、テキトーさがまかり通ったり、古い権威がまかり通ったりしてばかばかしい。(30代、不明)
  • 自分のホーム・グラウンドだから。仕事はどこでやっても同じかもしれませんが、自分のホーム・グラウンドが一番力を発揮できると思います。(50代、一般内科)
  • 年をとってきたのでもともと地方出身の私は都会的な居住空間よりも海か山がちかいのんびりした環境にいずれは転居したいと思います。(30代、眼科)
  • 最新の知見にすぐアクセスできる。説明会も多い。住居費が高く、必要経費も高い。開業には不向きだが勤務医としては良い。(50代、一般内科)
  • 多くの項目を検討し決定したから。どの職場でも向き不向きがあるので、転向できる状況を保つことが必須。(50代、麻酔科)
  • 仕事場では余裕を持って仕事ができており、住んでいるところは子供の教育に良いところだから。(50代、一般外科)

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【参考資料】

  • 2016年『医療施設(動態)調査・病院報告の概況』(厚生労働省)
  • 2016年『医師・歯科医師・薬剤師調査』(厚生労働省)
  • 2015年『病院における必要医師数調査結果』(日本医師会総合政策研究機構)

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