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企画記事 転職ノウハウ

知人から転職の誘いを受けたら?知人紹介のギモン一問一答


2018年12月10日(エムスリーキャリア編集部)

 大学時代の教授や先輩、同期、元同僚などに誘われて転職する「知人紹介」は、医師のポピュラーな転職手段となっています。しかし、ルールなどがあるわけではなく、疑問が湧く場面も少なくありません。「誘われたけど、知人紹介って実際どうなの?」と考えている方向けに、一問一答形式でまとめました。

記事KV

目次

質問:知人紹介での転職は多いの?


 比較的メジャーな転職手段と言えます。およそ19.6%の医師が知人紹介で現職に就いたと答えた調査結果(※)もあります。満足度も高く、約8割以上が満足している結果(※)も出ています。
※ エムスリーキャリア調べ、2018年

質問:知人紹介での転職は多いの?

質問:どんな時、どんな知り合いから誘いが来る?


 友人・知人から声を掛けられる場合と、自身でアピールする場合の2パターンがあります。

 前者の声掛けパターンでは、大学医局の知人同士や、同じ学会に所属し、定期的に顔を合わせる関係の中で見受けられます。退局した先輩医師たちは、まだ出身医局に残っている後輩について「そろそろ退局を考える頃かな」などと察知すると、お誘いを掛けるのです。対面での声掛けがポピュラーですが、なかにはメールなどで積極的に勧誘する医師もいるようです。

 後者の自己アピールパターンは、前述の声掛けを受けるために自ら周知する方法です。医師のキャリアの中では、30代半ばを過ぎたころに、最初の転職(退局)を考える機会があるようです。この年齢になると、所属する大学医局や勤務先でのキャリアが見えてきて、「このままでは十分なキャリアアップを図れない」「現状の給与水準では子どもの教育費が心配」などの悩みを抱えることも。そうして転職を考え始める医師は、知り合いが集まる食事会や会合などの場で、それとなく転職意向を周囲に伝え、声を掛けられることを待つようです。すぐに情報が広まって、声がかかる場合もあれば、年単位でなかなか声がかからないケースもあるようです。

質問:声がかかったら、その先はどうなる?


 知人から誘いを受けた後、前向きな返事をすると、紹介先の医療機関への訪問・見学をすることになるでしょう。紹介者が同席するかどうかはケースバイケースですが、紹介先の院長や事務長が院内を案内してくれたり、応接室で面談をしたりします。面談が採用面接を兼ねていることも珍しくなく、「いつから来てくれますか?」などと事実上の内定が出たりすることも。慣れていない医師は拍子抜けするかもしれません。

 見方を変えると、よく吟味したり断ったりするタイミングを逸してしまうとも言えます。詳しくは「質問:知人紹介での転職、失敗しないための注意点は?」で触れますが、知人紹介の要注意ポイントでしょう。

質問:知人紹介のメリット、デメリットは?


 メリットは、紹介先の詳しい情報を、信頼している人から聞けることです。実際、知人紹介で転職した医師からは「(紹介者が)信頼する人物だったから転職した」「大学研究室にいた頃の先輩に誘われたため」などの転職理由が挙がります。過去に一緒に働いたことのある人からの誘いであれば、お互いの手技なども理解しあっていて、新しい職場でもすぐに馴染めるそうです。

 デメリットは、紹介者の知人がいる手前、年収や休暇・休日などの勤務条件を交渉しづらいことです。それどころか、入職して初めて勤務条件を知るケースもあります。また、入職後の知人や自身の異動、知人の退職などで、短期間で、状況が一変してしまうこともあるようです。

質問:誘いを受けるべきか…悩んだときはどうする?


 いざ誘われて、即断できないこともあります。大きな決断に気持ちが揺れ動くのは、自然なことです。そんなときは、紹介先と他院の求人を比較してみると、考えが整理されるかもしれません。比較する中で、自身が職場に求めるものをハッキリさせていくのです。

 誘いを受けた医師の多くは、「比べるのは申し訳ないから、行くか行かないかだけを決める」という意見のようです。しかし、さまざまな角度から真剣に吟味することは、責任をもって決断することを意味し、決して礼儀を欠く行為とは言えないでしょう。

質問:誘いを受けるべきか…悩んだときはどうする?

質問:誘いを断りたいときはどうする?断っていいの?


 断ることは問題ありません。手紙やメールで誘いを受けた場合は、断りの文言を返信しておくと丁寧です。やや特殊なケースですが、ある病院では院長を急募することになり、同院の医師が100人に及ぶ知人に声を掛けた結果、承諾してくれた医師はゼロだったそうです。しかし、ほとんどの知人から断りの連絡は来たとのことで、やはり、返信はした方が良さそうです。

 注意したいのは、断るタイミングです。訪問・見学よりも前に断るケースが多く見受けられます。その理由は、紹介先の院長に会ってから断ると、相手の顔に泥を塗ってしまいかねず、紹介してくれた知人にも迷惑が掛かる恐れがあるからです。断る理由は、「今は現職で頑張りたい」「現時点では、転職を考えられない」などが一般的なようです。

 見学後に断る可能性がある場合は、人材紹介会社を利用した方が、その後断りやすく、事務的に進められそうですね。

質問:知人紹介での転職、失敗しないための注意点は?


 知人紹介で転職した医師にやっておけばよかったことを尋ねると、「勤務条件の確認」が最も多く挙がりました。中には、「入職してからも年収などが一切提示されなかった」「初回の給与明細を確認したら、前職より報酬が下がっていた」などといった事例もあります。

 実際、年収や勤務日数などの具体的な条件提示がされないことも珍しくありません。大抵は、紹介者の面子などもある手前、具体的に確認できず、うやむやのまま入職となります。本来であれば、雇用者は労働条件を提示しなければいけませんが、書面での提示はもちろん、口頭でも提示されないケースがあります。

 その点、大手の人材紹介会社であれば、雇用条件を明記した書面を用意してもらえるため、安心でしょう。レアケースですが、「信頼できる元同期と同じ就職先に転職することを決め、煩わしい条件交渉のために人材紹介会社を利用した」という医師もいます。すでに紹介者が間に立っている、という状況では難しいかもしれませんが、知り合いの勤務先で気になる医療機関があった場合、求人状況を人材紹介会社に聞いてみる方法も良いでしょう。

質問:紹介先に転職したけど話が違う…いつなら辞めて良い?


 知人の紹介を受けて入職した手前、そう簡単に辞めるわけにはいきません。「2年以上はいないと」、「紹介者がいる間は在籍しなければ」などといった意見もあります。

 しかし、入職前に聞かされていた話とギャップが生まれた場合などは、退職も止むを得ないでしょう。「入職時して半年後には病院の経営方針が変わり、希望していた症例の患者さんが来なくなってしまった」という医師は、その後、転職に踏み切ったと言います。辞めたいと思ったときは、期間ではなく、正当な理由があるかどうかを軸に考えたいところです。

 転職は人生を左右する決断が求められます。そのときに頼れる知己がいることは、素晴らしいこと。一方で、トラブルになったときには取り返しがつきません。その知人との人間関係さえも、危うくなってしまいます。「知り合いが言ってるから…」と他人任せにせず、ご自身でよく吟味して決断することが求められます。

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