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医師の出世、目的を実現できる割合は?―出世意向アンケートvol.2


2021年2月19日
記事KV

実力はもちろん、時に運やタイミングにも左右される出世。今回は674名から回答を得たアンケート(※)を基に、医師が出世したいと思う理由や、出世して良かったことをご紹介します。

※2021年1月9~16日、m3.com会員の医師を対象にエムスリーキャリアが実施
※本アンケートでの「出世」とは「現在より大きな権限を持ってより多くの人を巻き込み、より大きな仕事ができるようになること」と定義しています


出世したい理由トップは…

vol.1では「出世したい」医師は28.5%で、世代別では20~30代をピークに、40代以降から出世を希望する割合が減っていく傾向が読み取れました。

今回「出世したい」と回答した人に、その理由を複数回答で答えてもらったところ、トップは「給与・年俸を上げたいから」で58.3%、その後に「決裁権・裁量権を得たいから」(41.1%)、「自己成長を実感したいから」(40.6%)、「仕事の幅を広げたいから」(40.6%)が続きました。

グラフ1
図1:「出世したい」理由(「出世したい」と答えた医師192名の回答)

思い通りにいかない出世、一方で出世して初めて分かる良さも

医長クラス以上の役職を担う方には、出世して良かったことも伺いました。最も多かった回答は意外にも「特になし」(32.5%)で、続いて「給与・年俸が上がった」(29.4%)、「決裁権・裁量権が得られた」(27.8%)となりました。

グラフ1
図2:出世して良かったこと(医長クラス以上の役職に就いている医師449名の回答)

また「出世したい理由」と「出世して良かったこと」をクロス集計すると、出世したい理由が必ずしも実現できておらず、なかなか思い通りにはいかない実態も見えてきました。

たとえば、理由に「決裁権・裁量権を得たいから」と答えた医師で、実際にメリットとして享受できているのは54.4%にとどまりました。また、理由として最多の「給与・年俸」も同様で、これを理由、メリットの双方に挙げたのは45.5%でした。

一方で、「特に理由はない」と答えた人の半数以上が、収入アップや自己成長、裁量権を得たなどのメリットを挙げており、役職に就いて初めて分かる良さもあるようです。

グラフ1
図3:出世の目的とメリットの一致度(医長クラス以上の役職に就いている医師449名の回答)

さらに、自由回答から、出世して良かったと感じる具体的なエピソードをご紹介します。

給与・年俸が上がった


  1. 本来は急性期病院の部長職が合っていたが、地域医療のために急遽診療所を引き継いだ。当初は不本意だったが、今ではやりがいを感じられ、給与も上がった(院長/40代男性/泌尿器科)

決裁権・裁量権が得られた


  1. 治療方針のみならず、その科の仕事の姿勢を決められて有意義(部長/50代男性/外科)
  2. 仕事に必要な機材や試薬など、自分で決められる(部長/50代男性/病理科)

仕事の幅が広がった


  1. 講演会、シンポジウムなどの機会が増えた(部長/50代男性/外科)
  2. 医師会の理事、裁判所での精神鑑定の依頼、保健所での相談業務などの嘱託医、県の精神医療審査会の班長、実地審査委員、その他多くの役割を担うことができ、仕事として充実した医療活動を行うことができたと感じている(院長/60代男性/精神科)

マネジメント経験が得られた


  1. 検査主義的医療を排除でき、大病院での誤診をたくさん見つけられた(院長/60代男性/内科)
  2. 部下の失敗についてもすぐに怒らず、なぜと考えるようになった(部長/60代男性/内科)

経営に関与できた


  1. 公的な会議に病院を代表して参加できる(副院長/60代男性/小児科)

部下を持てた


  1. オンコール回数が著明に減った(医長/30代男性/整形外科)
  2. 一人医長から、部下をもらった時は嬉しかった(部長/60代男性/整形外科)

世間体を気にせず良くなった


  1. 童顔のため実年齢よりも若く見られがちで、初対面の患者の態度が悪いことが多いが、名札の役職(部長や副院長)を目にして急に態度が良くなることが何度もあった(部長/50代男性/内科)

出世することで感じるやりがいは、当事者になって初めて気付くことも多いようです。vol.3では本稿とは逆に、「出世したいと思わない」医師の理由をご紹介します。


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