ログイン 会員登録
開業医T 開業にあたり、まず定めたいのは医院の治療方針や事業計画です。わたしの場合、自分自身の性格もあり、これらを独力で策定しました。今回はそのことについてお伝えしていきます。
わたしは自分のことは自分で決めたいタイプなので、診療方針や事業計画を策定するにあたり、コンサルタントを入れずに独力で行いました。わたしが医院開業を決心した動機は主に3つあり、それらの動機を深く掘り下げていくうちに、診療方針や事業計画は自ずと固まっていきました。これらの策定期間は人それぞれだとは思いますが、私の場合は上記のような理由もあり、約3カ月で定まりました。
1.大学病院でのキャリアアップが向かないと感じた 2.大学病院など大きな病院で働くより、地域医療に貢献したい 3.アルバイトで行っていた人工透析を受けられるクリニックを地域に増やしたい
経営の話をすれば、わたしの専門は腎臓内科であり、そのうち人工透析に最も特化しています。人工透析の目安は、週3回×4週。そのため、人工透析を必要とする患者さんの集客に成功すれば、あとは外来の集客をそこまで必死になって行わなくても問題ありません。
どちらかといえば、問題になるのは事業計画でしょう。詳しくは次稿に譲りますが、わたしは開業するにあたり、ほとんどの資金を親族から借り入れしました。金融機関から融資を受けたのは3000万円ほどなので、そこまで割合は大きくありません。しかしそれでも融資を受ける際には、金融機関に向こう5年分の事業計画を提出する必要があります。 わたしは開業コンサルタントを入れなかったので、事業計画書は金融機関の担当者と二人三脚で作成しました。初期費用のほとんどを親族から借り受けられたこと、人工透析かつ通院を希望している患者がすでに10名以上いることは、有利に大きく働きました。開業当初から最低これだけの売り上げが見込めているということは、事業計画書を具体化するうえでとても役に立ちます。そして、数字に根拠があれば、それだけ融資もおりやすくなります。
開業するときにぜひ意識してほしい点は、「固定費をできるだけ下げること」です。クリニックはコンビニやスーパーと異なり、仕入れというものはほとんどありません。しかしその分、家賃やローンの返済、リース代、人件費などの固定費が莫大となります。
一番重要なのは、開業して最初の3カ月間くらいです。その間にクリニックの固定費を賄えるくらいの収益を達成できたのならば、あとはどんどん利益率が高くなっていきます。固定費で月に150万円ほどかかって収入が150万円ならば、手元にほぼお金が残りません。しかし、収入が300万円を超えれば、残りの150万円は粗利として手元に残るからです。クリニックが成長段階にあるステージならばともかく、初期段階では固定費をできるだけ下げるように意識した方がよいでしょう。
【関連記事】
もっと見る>>
プロジェクト求人
新規立ち上げ、拡大、再生、特命など、一味違う求人情報をご紹介します。
行政、企業、研究等、臨床以外の医師求人
矯正医官、製薬企業のメディカルドクター、産業医など、行政、企業、研究等、臨床以外の医師求人をご紹介します。
注目の医療グループ
複数の医療機関を有するグループにおける最新の取り組みや求人情報をご紹介します。
注目病院
科目毎の詳細な求人情報を掲載している病院をご紹介します。
医療機能別・医師のキャリア
2025年に向けて病床機能の再編が行われる中、医師のキャリアはどのように変わるのでしょうか。機能ごとに解説します。
わたしの女医ライフ
「Doctors‘ Style」代表の正木稔子医師が、「女性医師だからできない」ことではなく、「女性医師だからできる」ことについて語ります。
医師のためのコーチング講座
医療現場のコミュニケーションを円滑にし、自分自身やチームを活性化させる方法について解説します。
医師転職ノウハウ
転職先の探し方、履歴書作成や面接のポイント、円満退職の秘訣まで。医師ならではの転職ノウハウについて解説します。
医療機関名、標榜科目、募集科目で検索