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企画記事 転職ノウハウ

新型コロナ、医師転職への影響は?転職活動の進め方をコンサルタントが解説(後編)


2020年5月22日(エムスリーキャリア編集部)
記事KV

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大は、医師の転職市場にどのような影響を及ぼしているのでしょうか。後編では、医師の転職活動でも取り入れられてきている「オンライン面談・面接」の事例、実際にオンラインで対応する場合のポイントを解説します。

医師の転職市場でも「オンライン化」が始まっている

医師の転職支援サービスを提供するエムスリーキャリアでは、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、医師や医療機関との直接面談・面接において、オンラインでも対応しているそうです。次に、実際のオンライン面談・面接の事例を紹介します。

Case1. スケジュール調整も、オンラインなら合わせやすい
60代男性、内科医。業務内容が入職時に聞いていたものと大幅に違ったため経営陣への不信感が募り、転職を決意。専門領域やマネジメントスキルを活かすことができ、現収を維持できる求人をコンサルタントから医師に紹介したころ、面接の運びとなった。しかし、医師・面接担当者・コンサルタントの日程調整が難航し、「面接の前に、まずは事務長から病院説明をするカジュアルな場を設けよう」となった。医師と医療機関は同席し、コンサルタントは別の場所からウェブ会議システムで参加した。
コンサルタント参加について、医師や医療機関からは、「同席はかなわなくても、双方のことを知っている人が参加してもらえたので安心感があった」、「今後のやり取りにおいて、共通の認識を持てたことがよかった」と感想が挙がった。
Case2. 「人柄重視」のクリニック オンライン面接で内定
30代女性、脳神経外科医。就学前の子どもが2人いる。専門領域のさらなる研鑽を積むとなると、育児との両立が困難と考え、オン・オフがはっきりしている働き方にシフトするために、転科も視野に入れた転職を希望。
自宅近くの関東圏で求人を探したところ、関西から関東への進出を図る美容クリニックに興味を持つ。理事長が関西在住のため、医療機関側からオンラインでの面接を提案。医師は面接で疑問点が解決できるよう、質問事項を整理してオンライン面接に臨んだ。当初、医療機関は1次面接をオンラインで、2次面接は対面で行うつもりだったが、「経歴も意欲も申し分ない。何より、オンラインでもお人柄の良さが十分伝わってきた」という理由で、オンライン面接で内定を提示した。

面談・面接のオンライン化、メリットとデメリットは?

新型コロナウイルス感染症の拡大、そして終息までの見通しが立たない今、上記のようにオンライン面談・面接で採用活動に対応しようと考える医療機関が少しずつ増えてきているそうです。続いて、エムスリーキャリアの転職支援サービスを通じてオンライン面談・面接をした医師、医療機関の感想をご紹介します。

医師
◎ オンラインでも話が盛り上がった
◎ 面接官の人柄や雰囲気も把握できた
◎ 医療機関に行く時間が短縮でき、外出に伴う手間や感染リスクを減らせる
◎ 話された内容を記憶、記録しておいてもらえる
△ 話すタイミングが難しい
△ 操作に不慣れだったこともあり、対面よりも緊張した
医療機関
◎ 思っていた以上に、医師の人柄が把握できる
◎ 履歴書ではわからないことも、しっかり伺える
◎ 面接前に情報提供できるので、認識の齟齬が減らせる
◎ 求職者の感染リスクを減らすことができる
△ 医療機関の魅力が医師に伝わるかどうか不安
△ 採用可否をオンラインだけで判断するのは難しい
医師、医療機関共通
◎ 実施するまでは難しいと思っていたが、やってみると意外と簡単
◎ (録画・録音機能のあるツールを使うことで)話した内容の記憶が残るので、
  後々「言った」「言わない」のトラブルを防ぐことができる
△ 施設見学ができないので、院内の雰囲気や設備について伝わりにくい

オンラインでは特に、事前準備をしっかりと

「状況が変わってしまい、転職せざるをえなくなってしまった」「できる範囲で転職活動を進めたい」といった先生もいらっしゃるかと思います。求人を比較検討するなかで、入職を希望する医療機関からオンライン面談・面接を提案された場合、医師はどのようなところに気を付けて臨めばよいのでしょうか。医師人材紹介会社のコンサルタントが解説します。

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コンサルタント:
まずは、面談・面接前に気を付けたいことから説明します。はじめに、オンライン面談・面接に使うツールについて事前にしっかり確認・操作しておきましょう。
転職支援サービスを利用する場合、担当のコンサルタントにマイクやカメラチェックに付き合ってもらうことを強くおすすめします。

また、以下の3点を必ずチェックしてください。

(1)話している内容が聞こえるか
(2)自分が見切れていないか
(3)相手の表情を確認することができているか

オンラインで行うにあたり、パソコン・タブレット・スマートフォンのいずれかを使用するかと思いますが、充電を十分にしておきましょう。インターネットの接続が不安定になることも想定し、そうなった場合の連絡手段も先方と確認しておくと安心です。

当日の流れ、面談・面接の進行役は前もって確認を

コンサルタント:
当日の流れについても確認しておきたいです。オンライン面談・面接では、参加者全員が同じ空間にいないため、当日の流れや進行役が誰なのかわからないまま始まってしまうことがあります。こちらについても、事前に関係者と確認することをおすすめします。オンライン面談・面接中に資料が使われる予定か確認し、もしもそうなら事前にメールで資料を共有してもらうようにしましょう。また、オンラインでも面談・面接には変わりはありませんので、襟付きのシャツやジャケットを着用し、身だしなみを整えて臨みましょう。

続いて、面談・面接中に気を付けたいポイントです。
対面では伝わる雰囲気も、カメラやディスプレイの性能によっては、オンラインではなかなか伝わりにくいものです。そのため、表情やリアクションは『大げさかも?』と思うくらいがこちら側の反応が伝わります。相槌を多くしたり、ジェスチャーをつけたりして話すことも意識してみてください。相手の表情を見ながら、一方的に話しすぎることがないように心がけましょう。
使用するウェブ会議システムに左右されますが、オンライン面談・面接は時間に制限があるケースもあるため、話したいことを端的にまとめて伝えるようにしましょう。

今のうちから「オンライン化」に対応を

コンサルタント:
先生方の転職活動を支援するにあたり、「オンラインでやってみませんか」とご提案すると、「やったことがないから……」と抵抗感を覚える先生方が少なからずいらっしゃいます。
今回の新型コロナウイルス感染症の流行を機に、今後の医療現場においても、オンライン・電話診療など対面以外のコミュニケーションスキルが求められる時代へと変化していくことが予測されます。医師の転職市場でも、移動時間をなくす、面談・面接参加者のスケジュール調整をしやすくするといった観点から、病院見学をするまでのフローに関しては、オンライン化が進んでいくことになるのではないでしょうか。

まずは試しにコンサルタントとオンライン面談をしてみると、転職活動で使えそうかどうか見えてくると思います。活用している先生の中には、面接の練習をなさる方もいらっしゃいますね。マイクやカメラチェックから、必要であれば、相手に伝わりやすいコミュニケーションのアドバイスなどもさせていただいています。先生の将来の選択肢を増やすためにも、お気軽にご相談・ご依頼いただければと思います。

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