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企画記事 転職ノウハウ

「嘱託産業医ってどうなの?」ー働き方や資格取得方法を解説!


2021年2月17日
記事KV

「臨床現場で感じるストレスが少なそう」そんな臨床とは違った魅力があり、かつコロナ禍で一般企業も職場環境に悩んでいる昨今、「予防医療に興味がある」医師に留まらず、多くの医師から注目を集めているのが、【嘱託産業医】としてのキャリアです。

今回はそんな【嘱託産業医】にスポットを当て、その働き方やメリット・デメリット、資格取得方法などについてお伝えします。

「産業医」の働き方

「産業医」の働き方は、大きく分けて2種類あります。
「専属産業医」、そして今回取り上げる「嘱託産業医」という働き方で、どちらを選択するかによって、勤務時間や契約方法、給与などが異なってきます。

では、「嘱託産業医」には具体的にどのような特徴とメリット・デメリットがあるのでしょうか。

「嘱託産業医」の特徴


「嘱託産業医」は、常勤ではなく非常勤職員として企業と契約し、月に1回以上の職場巡視や従業員との面談などを行います。「産業医」の多くはこの「嘱託産業医」として働いており、勤務医や開業医が職務を兼任していることも少なくありません。
契約方法としては、企業と嘱託契約(業務委託契約)を結ぶのが一般的です。

「嘱託産業医」のメリット


  1. 勤務時間が1回あたり1~2時間と比較的短い
  2. 近くの事業場で勤務すると効率良く働ける
  3. 未経験でも働きやすい
  4. 病気や怪我の予防に携わることができる
image

勤務イメージ図

「嘱託産業医」のデメリット


  1. 勤務するには資格取得が必要

デメリットに挙げた資格取得に関しては、以下で詳しくご説明します。複数の取得方法がありますので、現在の勤務内容も踏まえながら、参考にしてみてください。


「産業医」資格を取得する

「産業医」になるには、労働者の健康管理等を行うために必要な医学に関する知識について、厚生労働省令で定める要件を満たす必要があります。
簡単にまとめると、以下の3つの方法でその要件を満たし、資格を取得することができます。

  1. 日本医師会の産業医基礎研修を修了する
  2. 産業医科大学の産業医学基礎講座を修了する
  3. 労働衛生コンサルタント試験に保健衛生区分で合格する

それぞれの詳細は以下の通りです。

日本医師会の産業医基礎研修を修了する


日本医師会では、産業医学基礎研修を50単位以上修了した医師、またはそれと同等以上の研修を修了したと認められる医師を、「日本医師会認定産業医」として認定しています。
この産業医学基礎研修は、各地の医師会などが主催しています。
認定証の有効期限は5年間であり、この有効期間内に産業医学生涯研修を20単位以上修了しないと資格の更新ができないため、注意が必要です。

日本医師会の産業医基礎研修について、詳しくは「日本医師会 認定産業医」のホームページをご確認ください。
http://jmaqc.jp/sang/

産業医科大学の産業医学基礎講座を修了する


産業医科大学の産業医学基礎講座は、主として産業医科大学の卒業生を受講対象としていますが、他大学医学部医学科を卒業した医師などにも、広く門戸を開放しています。
本講座の全授業科目の履修認定を受けることで、「産業医学基本講座修了認定書(産業医科大学産業医学ディプロマ)」が授与され、日本医師会認定産業医に申請をすることができます。
日本医師会による研修は全国各地で行われていますが、産業医科大学による講座は産業医科大学と東京の2か所でしか開催されていません。
講座の開催期間は会場により異なり、産業医科大学では4~5月の約2ヶ月間(月曜日~土曜日)、東京会場では6月~10月の約5ヶ月間(火・木曜日の夜間及び隔週土曜日)となっています。

産業医科大学の産業医学基礎講座について、詳しくは「産業医科大学 産業医学基本講座」のホームページをご確認ください。
http://www.uoeh-u.ac.jp/medical/training/course.html

労働衛生コンサルタント試験に保健衛生区分で合格する


労働衛生コンサルタントは、医師免許保有者であれば受験資格が認められます。
試験内容は、筆記試験と口述試験です。
筆記試験は通常、労働衛生一般、労働衛生関係法令、健康管理の3科目となりますが、医師は科目免除の対象となっているため、労働衛生関係法令の1科目のみとなります。
また、日本医師会の「産業医学講習会」、産業医科大学の「産業医学基本講座」を修了した場合は、筆記試験の全科目が免除されます。
しかし、本試験の合格率は医師であっても30%位とかなり厳しいものです。
その理由として、口述試験は、実務経験がないと答えづらい実際の場面を想定したケーススタディ形式の出題が多い、という点にあるようです。

労働衛生コンサルタント試験に関して、詳しくは「財団法人 安全衛生技術試験協会」のホームページをご確認ください。
http://www.exam.or.jp/index.htm


「嘱託産業医」の働き方はいかがでしたでしょうか。
臨床とはまた違った視点や視野で医療の現場に携われることから、資格取得に人気が集まっています。キャリアの選択肢のひとつとして、是非考えてみてください。

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