高度急性期病院での働き方
(1)業務の特徴
各都道府県の拠点病院として三次救急に対応し、けがや病気などで生命の危険がある患者に、高密度な医療を集中的に提供します。都道府県全域だけでなく、全国各地から患者がやって来る病院も多く、大きなやりがいと共に責任も伴います。
将来的にどのような機能を持つ病棟に高度急性期をカバーさせるのか、2016年9月現在、明確な基準はありませんが、高度急性期の病床が算定する入院料として国は救命救急入院料や集中治療室管理料やハイケアユニット入院医療管理料などを挙げています。このほか、7対1入院基本料を算定する病棟(病室)の一部が高度急性期機能を担うという見方が多いようです。
ICUなどのユニットでは生命にかかわる患者を絶え間なく受け入れるため、スタッフの業務負担が大きくなりがちだと言われます。一方で、高度な医療機器など最先端の医療技術に触れられるため、一度は高度医療に携わりたいと語る医師も多く存在します。
高度医療の担い手としては大学病院が代表的ですが、待遇的にはケースバイケースで、民間の急性期病院に比べ好待遇とは限らないのが実情です。
(2)求められる能力
病状が不安定で高密度な医療を要する患者を受け入れる上、大学病院では、臨床に加えて研究や後進指導もこなします。ハイレベルな医学知識はもちろん、迅速な判断力、一定の業務負荷に対応できるだけの体力が必要となるため、一般的には30~40歳代のスタッフが多く活躍しています。