在宅医療機関での働き方
(1)業務の特徴
在宅で療養中の患者を訪問診療したり、ときには最期を看取ったりします。在宅療養中に患者の容態が急変して対応が困難なら、急性期病院や地域包括ケア病棟を整備する病院などにつなぎます。また、十分な介護サービスを患者が受けられるよう、ケアマネジャーや介護スタッフとも連携します。
在宅療養支援診療所(在支診)や在宅療養支援病院(在支病)では24時間オンコール対応できる体制を整備する必要があり、常に緊張感が求められます。ただ、中にはオンコール体制や医師のサポートスタッフを充実させるなど勤務負担の軽減につなげる医療機関も。勤務環境は医療機関によってさまざまなので、事前によく確認しておくと安心です。
(2)求められる能力
在宅医療では、患者や家族と相談しながら必要な医療を提供します。さらに、その人らしい療養生活を送れるように訪問看護師や介護スタッフなどの他職種と連携を取る必要があります。そのため医師には、患者や家族、他職種スタッフと治療方針を話し合い、最適な方針を提案できるだけのコミュニケーション能力が求められます。