回復期病院での働き方
(1)業務の特徴
急性期病院に比べてゆったりと勤務できるケースが多いとされますが、かと言って必ずしも待遇面で劣るとは限りません。こうした背景もあって近年、急性期の第一線で活躍してきた医師が、セカンドキャリアとして回復期や慢性期の病院に転職するケースが増えています。
ほかの機能と同様、将来的にどのような病棟が回復期の医療をカバーするのか、国は2016年9月現在、明確な基準を示していませんが、回復期リハビリテーション病棟入院料や地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料を算定する病棟(病床)などが該当するとみられます。
これらの病棟では、病状が比較的落ち着いた入院患者にリハビリテーションを提供して早期の在宅復帰を支援したり、急性期病院を退院してきた患者を受け入れ、引き続き医療を提供したりします。在宅療養中に容態が悪化した患者の入院を受け入れ、ときには手術を行います。
(2)求められる能力
回復期の医療機能をカバーする病棟向けの回復期リハビリテーション病棟入院料は、医療のアウトカムを評価する代表的な診療報酬として知られています。2016年度の診療報酬改定では、手厚いリハビリテーションを提供しているのに身体機能改善の効果が伴わない病棟へのペナルティーが導入されました。
回復期リハビリテーション病棟や地域包括ケア病棟入院料はいずれも包括点数です。そのため、これらの点数を算定する病棟ではリハビリテーションなどの医療を効果的・効率的に提供する必要があり、医師をはじめとするスタッフには、全体最適な視点で患者に対応するマネジメント能力が求められます。