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ドクターと医学生の交流を目的とし、将来の選択肢を増やすためのイベント「Doctors‘ Style」の代表を務める正木稔子医師が、「女性医師だからできない」ことではなく、「女性医師だからできる」ことについて語ります。
離婚トラブルが教えてくれた苦難の乗り越え方
離婚の話が浮上して混乱していた時、友人から『選ばれて幸せになる7つの法則』という本を渡された。それまでも恋愛・結婚系の本を読み漁っていたが、書かれている内容をどう生かせばいいのかがわからず、なんとなくしっくりこないということを繰り返していた。ところが、友人から紹介された本には、夫とのすれ違いの会話がそのまま書いてあり、「やってはいけない」ことをやっている自分がいた。その時、「だからうまくいかないのかぁ!」と納得でき、光が差した気がした。本を通して自分の言動を客観的に振り返り、現実から目を離したことで冷静さを取り戻せた部分が大きい。主観的な感情に従って生きているとは怖いものだ。その後著者の元を訪れてカウンセリングを受け、自分の気持ちの整理がつき、暴走することなく事を進めていくことができた。
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医師7年目でフリーランスに その光と影
わたしは今、非常勤で3軒のクリニックを掛け持ちし、医療系の専門学校で非常勤講師もしている。いわゆるフリーランスという立場で働いているが、ここに至るまでは迷いと葛藤の連続だった。
そもそもの発端は、医師4年目の夏におとずれた医局員との離婚だった。このまま医局に居続けることはできないと思い、そのまま退局して地元の福岡に帰るか、東京の他大学に入局し直すかを考えた。しかし離婚の際に助けてくださった先輩方との関係は何物にも代えがたく、今から別の医局に行って人間関係を作り直す気にはなれなかった。ただ、医師として生きていくための専門性は今のうちに身に着けなければと思い、6年目の夏に専門医資格を取ったら退局することに決めた。
「仕事」or「家庭」? 研修中に結婚したからこその悩み
わたしにとって、研修医と主婦の両立は難しかった。
当時は、医師2年目。耳鼻咽喉科の初期研修医として少しずつできることが増え、スムーズに動けるようになってきたなと思っていた。そんな中迎えた、麻酔科のローテート。早朝出勤が苦手なわたしは、学生の頃に麻酔科の道を諦めていた。そして、たった3カ月でさえ、患者さんに全身麻酔をかけて管理することは重責を感じるものだった。手技の不安だけでなく、急に上司が変わったために人間関係をいちから作り直さなければならず、誰に相談するのがベストなのかを知るまでにも時間がかかった。
初めてづくしの医師生活。16年目の今、後輩に伝えたいこと
社会に出ることは思った以上に大変だった。
大学合格と同時に“医師”という職業が決まり、安心していたのかもしれない。大学時代は、社会に出る訓練の必要性をあまり感じなかった。アルバイトは家庭教師、ファストフード店のレジ、交通量調査、テレアポ、カラオケ店の店員と、いろいろやったが、どれも「医者になったらできないから体験してみたい!」という単純な理由だった。時には、アルバイト先で医学部以外の友人ができ、彼らの生活ぶりや考え方があまりにもわたしたちと違っていて、衝撃を受けたこともあった。でも、そのほとんどは学生の域を出ないものだったように思う。
人生経験が臨床現場で生きるとき
「先生、舌のしびれが良くなりました!耳鼻科だから話していなかったけど、実は手のしびれもあったんですよ。それもすっかり良くなったから続けていいですか?」
わたしが漢方薬を本格的に勉強しようと思ったきっかけは、この一言だった。
退局後は非常勤に。そんな自分に課した8つの項目
わたしは専門医取得後、医局から離れることを決めていた。退局の期限が迫る中、終末期医療に関われる勤務先を探していたが、なかなか理想の病院が見つからなくて焦っていた。しかし、終末期医療はやっと自分で見つけたやりたいこと。だからこそ妥協はしたくなかったが、ふと「走りすぎている自分」に気付いた。
女医の職場選び。キャリアと結婚の折り合いはどうつける?
医師としてどこで腕を磨き、キャリアを歩んでいくかは言うまでもなく大切なこと。専門科目の選択について書いた前回に続き、今回は職場(研修先)探しにおいて、わたしが意識したことを伝えたい。
わたしがポリクリの合間に考えたのは、次のようなことだった。1. 福岡から出たことがないから九州を出よう。6年間もいる大学にそのまま就職したら、医者になっても学生気分が抜けないだろう。誰も知らないところで、ゼロから始めてみたい。自分の人間力を試してみたい。2. 九州地方の耳鼻咽喉科で音声外来をやっている..
学問的な面白さ?趣味の延長?専門科目の選び方
わたしが耳鼻咽喉科医になるのを決めたのは医学部5年生の時。薬剤師の両親から「医者になりなさい」と言われて医学部に行ったものだから、そこに自分の意志はなかった。それでも一生懸命やれば勉強はなんとかできたし、医学の理屈がわかれば面白かった。
ただ、5年生で病棟に出たとき、現実に直面した。自分の長い人生を加味して考えると、仕事だけでなく、結婚や子育てなどの家庭生活との両立を願う気持ちが大きくなったのだ。正直、何科を選んでも良かったのだが、「学問として面白いかどうか」だけで専門科目は決められないと愕然とした。
医局内での「離婚」。目の前に広がる選択肢から気付いたこと
離婚が決まった時、わたしの頭に浮かんだのは「これからの勤務先をどうするか」だった。同じ医局の医師と結婚していたわたしは、「離婚したら医局人事に迷惑をかけることになる」と申し訳ない気持ちになっていた。
わたしは福岡大学を卒業後、目標があって東京に出てきた。学生時代にヴォーカルをしていたので、5年生の時に、歌い手さんの助けになるような仕事がしたいと考えたのだ。そのためには東京に出て行かなければ始まらない。24年間過ごしてきた大好きな福岡を離れ、縁もゆかりもない東京に行くのは、相当な覚悟が必要だった。 つまり、ちょっとやそっとで、地元に帰ることなど考えられなかったのだ。しかし離婚は「ちょっとやそっと」の出来事ではなかった。だから、選択肢が山のようにあった。
患者さんの前で泣くのは、医師失格?
頭頸部がんの終末期医療を行っていたTさんが、自ら点滴を抜いてしまうことが多くなった。「飲食ができないと脱水になってしまうので点滴をさせてもらいたい」と説明するが、頑として聞き入れてくれない。「どうして?」と問うと、ホワイトボードに理由を書いてくれた。 頭頸部がんの終末期には、気管切開をしている方が多い。つまり話せないということだ。コミュニケーションを取るためには、筆談もしくは身ぶり手ぶり。字を書くのと、話すのでは断然スピードが違う。だから、ほとんどの方が慌てて字が乱雑になる。わたしは患者さんを慌てさせないようにベッドサイドに座り込むのが常だった。その一方で、日々発生するとてつもない量の仕事を片付けたい気持ちも湧き上がってくるもので、そうした思いと格闘するのは簡単ではなかった。
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